横浜市立市民病院長
中澤 明尋
横浜市立市民病院は、1960年に内科、小児科、外科、産婦人科の4科42床で保土ケ谷区において開院し、以来、増科、増床を重ねて横浜市の基幹病院としての機能強化を図ってまいりました。2020年には、三ツ沢公園に隣接する神奈川区に移転し、緑豊かな環境の中、650床、34診療科、職員数1600名という充実した体制で、高水準の医療を提供することが可能となりました。従来から担っている救急医療やがん対策、小児・周産期医療、感染症対策、災害医療を強化し、高度急性期医療及び政策的医療に積極的に取り組んでいます。
新病院整備を機に、ICU、NICUなど重症系集中治療室の拡充、手術室や血管撮影室、分娩室(LDR)の増室に加え、最新の放射線治療装置や手術支援ロボット「ダヴィンチ」の導入など、ハード面の拡充を図りました。さらに、2023年3月には、ハイブリッド手術室が稼働を開始し、大動脈瘤へのステント内挿術等をより安全に施行できるようになりました。心臓の大動脈弁狭窄症に対する経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)も施行予定であり、高齢などで開胸手術が難しい患者さんに治療の選択肢が広がります。今後も、施行できる手術をさらに増やしていきたいと考えています。
ハード面の拡充と合わせて力を入れているのが、多職種協働によるチーム医療です。さまざまな職種の医療職が専門性を生かして連携しながら、それぞれの患者さんにとって最適な治療を提供しています。2021年には、前立腺・膀胱センター、2022年にはブレストセンターやフットケアセンターを立ち上げ、病気の早期発見・早期治療から社会復帰にいたるまで、多職種でサポートしています。
超高齢社会を迎え、病気を未然に防ぐ「予防医療」にも力を入れています。当院オリジナルの「フレイル・ロコモ・骨粗鬆症検診」では、健康寿命を延ばすため、骨折リスクや運動機能をチェックし、生活習慣や運動、食事に関する指導を行っています。
また、当院は、2020年の新病院への移転以来、新型コロナウイルス感染症対応に尽力してまいりました。高度急性期医療と感染症対策を兼ね備えた取組により、Newsweek誌「World’s Best Hospital」に選出されるなど、海外からも高い評価を得ています。引き続き、県内唯一の第一種感染症指定医療機関として、新たに発生する感染症への対応力強化にも努めていきます。
今後も、地域の皆様の「安心とつながりの拠点」として、また、世界に誇れる病院を目指して、安全で良質な高度医療を絶え間なく提供できるよう、職員一丸となって取り組んでいきます。
2023年4月1日
病院長 中澤 明尋
休診日
土曜、
日曜、国民の祝日、
年末年始(12月29日〜
1月3日)
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