横浜市立市民病院長
小松 弘一
横浜市立市民病院は、1960年(昭和35年)に内科、小児科、外科、産婦人科の4科42床で保土ケ谷区において開院し、以来、増科、増床を重ねて横浜市の基幹病院としての機能強化を図ってまいりました。このたび、2020年5月に三ツ沢公園に隣接する神奈川区に移転し、緑豊かな環境の中、650床、34診療科、職員数1600名という充実した体制で、高水準の医療を提供することが可能となりました。
~求められる政策的医療への取り組み~
新病院では、高度急性期を担う当院の使命を踏まえ、より先進的な医療サービスを提供し、小児救急医療を充実させ、周産期医療を強化するため、ハード面でも拡充を図っています。ICU、NICUなど重症系集中治療室の拡充、手術室や血管撮影室、分娩室(LDR)の増室などに加え、最新の放射線治療機器、開院後の9月にはロボット手術支援機器を導入しました。また、既に行っている24時間365日対応の救急体制に加え、併設される消防局の救急ワークステーションとの連携により、救急体制も機能強化されています。
更に、がん領域においては、平成31年4月に「がんゲノム医療連携病院」の指定を、令和2年2月には、「横浜市乳がん連携病院」の指定を受けるなど、予防医療からがんゲノム医療に至る総合的ながん対策の充実・強化にも一層力を入れております。
~市民の健康危機管理の拠点として~
新病院は地震や台風などの大規模災害の際に外部からのライフラインが途絶えたとしても7日間自立できる機能を備えています。また、神奈川県で唯一の「第一種感染症指定医療機関」の指定を受けており、エイズ診療拠点病院にも指定されています。第一種感染症(エボラ出血熱、天然痘、ペスト等)、第二種感染症(結核、SARS、MERS等)に完全対応するため、感染症病棟を全室個室化し、重症系病棟にも陰圧室を配置するなど、既知の感染症への対応力向上に加え、新たな感染症が発生した際の備えを更に充実させ、市民の皆様の安心の拠り所となるよう努めています。
現在直面している新型コロナウイルス感染症についても、より一層充実した機能を活用し、全職員一丸となって取り組んでいます。
~地域医療の質向上にむけて~
当院は、つながりの拠点として、地域の医療機関との連携・役割分担、さらには介護・行政との一層の連携を進めていきます。患者総合サポートセンターを中心とする連携を促進し、地域医療人材育成のプラットホームとなるよう、当院からの研修講師の派遣や、約300人収容可能な大講堂の有効活用など、市民の皆様や地域を支えていただいている医療関係者の皆様の研修の場と機会も提供してまいります。また、現在の初期臨床研修制度が開始された平成16年より以前から臨床研修病院として研修医の教育・育成にも力を入れております。
新市民病院は、「パークホスピタル」として三ツ沢公園との共生と療養環境の向上を重視すると共に、「安心とつながりの拠点」として安全で良質な医療を提供し、市民の皆様の健康な生活に貢献してまいります。今後とも変わらぬご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。
2021年4月1日
病院長 小松 弘一
休診日
土曜、
日曜、国民の祝日、
年末年始(12月29日〜
1月3日)
Accessアクセス情報
〒221-0855
神奈川県横浜市神奈川区三ツ沢西町1-1
バス停「市民病院」下車 ※令和2年5月2日に新設
・横浜駅西口から 市営87系統又は34系統(平日の日中のみ)
・東神奈川駅から 市営88系統(東神奈川駅西口~東横反町駅前~三ツ沢上町前~市民病院)
・保土ケ谷区内や相鉄線沿線から 208系統(横浜駅西口~和田町~市民病院)
バス停「三ツ沢総合グランド入口」下車 徒歩1分
・横浜駅西口から三ツ沢総合グランド経由のバスに乗車