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全職員が一丸となり、地域に安らぎを与えられる病院を目指す

仲里 朝周 (副病院長/血液内科長)

市民病院で活躍するさまざまな職種のスタッフにフォーカスし、その人柄や医療にかける思いに迫る本企画。今回登場するのは、副病院長であり血液内科長も務める仲里朝周医師です。

医師を志したきっかけはハンセン病患者さんの涙

私の子ども時代はものすごいワルでした。小学生のとき、夕方にテレビ放映されていた『スタートレック』をどうしても観たくて塾を何度もサボってしまい、デパートの電化製品コーナーで丸々1時間鑑賞。店員さんの冷たい視線にも全く動じずテレビを占拠していました。塾から両親に通報されてひどく怒られたのをよく覚えています。また、友人を引き連れてここではとても言えないような悪行を働いていたことも数知れず、とにかくひどい子であったことは間違いありませんね。

そうした私ですが、中高一貫のカトリック系の男子校に進学してからは人が変わったように真面目になりました。一昔前は悪行を働いていた私が、なんと聖書研究会に入り、毎週神父さんと聖書を読むといったストイックな日々を過ごすようになったのです。特に信者ではなかったのですが、神父さんがかわいそうで辞めますと言えないまま、中学3年間聖書を読みました。でも恥ずかしながらほとんど頭に残っていません。友人にはカトリック信者の子や将来神父を目指している子もいました。彼らはまだ中学生にもかかわらず、他者を思いやる気持ちが人一倍強く志も高く、同じ年齢なのにこんなに素晴らしい人間がいるのか、と衝撃を受けました。それからというもの、心を入れ替えてボランティア活動などにも参加しました。休日には神父さんと一緒に孤児院を訪問したり障害者施設の運動会の手伝いにいったりする生活を送りました。

医学の道を志したきっかけも、そうしたボランティア活動の中にありました。高校生の時、神父さんと一緒にある病院を訪問しました。そこはハンセン病専門の療養施設で、ハンセン病患者さんが社会から隔離されて暮らしていました。病気のために顔や手足が変形している患者さんもいて、初めてお会いした時には正直ドキッとしました。皆さんのために何か一芸をと、学校の校歌をみんなで歌いました。すると聞いていらっしゃった患者さんたちが涙を流して喜んでくれました。校歌を歌っただけなのに、と恐縮してしまいましたが、「患者さんたちがこれまでどんなに辛い人生を歩まれてきたんだろう」と考えると、私たちもつい涙を流してしまいました。この時から、私は医師になって、病気で苦しんでいる人たちの役に立ちたいと決心しました。

絶望感・無力感から見いだした新たなる目標

無事に大学を卒業し、医師として働き始めて3年目――。ある患者さんとの出会いを経て専門分野が固まりました。再生不良性貧血という難病を抱える30代の女性で、感染リスクが極めて高いこともあり、人生の多くの時間を病院で過ごしてきた方です。ある日、その方のベッドサイドを訪れると「恋人ができました」と驚きの報告が!相手は同じく入院中のがん患者さんで、結婚は難しくても、せめてウエディングドレス姿で写真を撮るため、一緒に外泊したいとご希望でした。

その時、その患者さんは、免疫力が低下してさまざまな感染症にかかりやすい状態でした。主治医として非常に悩ましい選択でしたが、ご本人の希望が強かったこと、ご両親が承諾していたこともあり、最終的には送り出すことに。翌日、2人は満面の笑みで病院に戻ってきて、輝くような晴れ姿の写真を私にも見せてくれました。しかし、その次の日、40度の発熱と腹痛、血圧低下が起こりました。「敗血症性ショック」でした。意識が朦朧とする中で「彼を病室に入れないでね。きれいな花嫁姿のまま思い出を残してほしいから」と私に伝え、数日後に息を引き取ったのです。

医師として「何もできなかった」という無力感に苛まれた出来事でした。テレビドラマのような奇跡は起こりませんでした。医療の現実はこうも冷酷なものなのか、自分は何一つ役に立てなかった、自分が意味のない存在に感じました。一方、ご両親からは「青春を謳歌できなかった娘が、最高に幸せな瞬間を味わうことができた。先生には感謝の気持ちでいっぱいです」とありがたい言葉をいただき、救われた部分もありました。

再生不良性貧血は、現在は造血幹細胞移植により治癒が可能な疾患となっています。私は、このような血液の難病に苦しんでいる患者さんを助けたいと、血液内科医になることを決意しました。

さまざまな職種が力を合わせて、良質で安全な医療を

2つの一般病院で経験を積み、さらに大学病院で臨床と基礎研究に取り組んだ後、臨床一本に専念しようと自ら希望し2006年に市民病院に参りました。そのときに驚いたのが、当院には「あいさつの文化」が根付いていたことです。あちこちから元気なあいさつが聞こえてきて病院全体の雰囲気がよく、コミュニケーションが円滑であることを肌で感じました。職種に関係なくお互いにあいさつをしっかりできることは市民病院の素晴らしい長所だと思います。

当時血液内科のスタッフは上司と私の2人だけでした。2人で常時40名以上の入院患者さんを担当しており本当に多忙な日々を送りました。その後、骨髄移植の実績を積み上げ、一般病院では数少ない日本骨髄バンク認定施設、臍帯血バンク認定施設の資格を取得することができました。診療レベルが更に向上し大学病院と変わらない高度な医療を実践できる診療科となったため若手血液内科医が徐々に集まり、現在では私が診療科長を務めながら6人体制のチームで診療を行っています。

2021年からは、副病院長を務めています。患者さんの診療だけでなく病院全体を俯瞰する立場になり、見えてくる景色もずいぶん変わってきました。そこで感じたのは、病院はさまざまな職種の活躍で成り立っており、職員一人一人の日々の努力が病院を支えているということです。Newsweek誌の「World’s Best Hospitals 2023」で当院がトップ250に選出(3年連続)されたのも、事務方のスタッフを含めた職員全員の努力と創意工夫の賜物であると確信しています。

新病院に移転して施設や環境面では大きな改善がみられました。当院の理念は「安心とつながりの拠点」です。地域の皆さん、そして医療関係者の皆さんから信頼され、心に安らぎを与えられるような存在を目指す――。そのような意味だと私はとらえています。特に、充実した高度急性期医療を提供すること、そして第一種感染症指定医療機関として感染症医療に取り組むことの両立が、当院に求められる大きな役割の一つ。しっかりと責務を果たし、より良質で安全な医療を提供できるよう、より精進してまいりますのでよろしくお願い申し上げます。

(2023年7月掲載)

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プロフィール

仲里 朝周(なかざと・とものり)
副病院長/血液内科長

神奈川県出身。慶應義塾大学病院や東京都済生会中央病院で勤務し、2006年横浜市立市民病院に入職。自宅では、犬(ボーダーコリー)、ブルーイグアナ、トカゲ2匹(ゲイリートゲオアガマ)、古代魚(ポリプテルス・セネガルス)、蛇(ヒバカリ)、亀3匹(リバークーター)、屋台で掬った金魚などさまざまな生き物を飼育。息子さんの希望で飼い始めた生き物たちの餌やり、水槽の掃除などを仲里医師がほぼ一人で対応中。

爬虫類ショップにて。蛇を大量に巻かれて緊張気味の息子さんと

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