一般撮影とは、皆さんが腹痛や四肢の痛みなど訴えたときなどに撮影するX線写真のことで、胸部、腹部や骨・骨格の撮影を総した名称です。
胸部は、主に気管・肺の状態や心臓の大きさを、腹部については、お腹のガスの状態や結石の有無などが撮影の目的になります。
骨・骨格の撮影は、整形外科などが中心であり、骨の状態や骨折の有無が撮影の目的になり、頭や頚部、脊椎から指の先までどの骨も対象となります。
レントゲンとはもともとX線を発見した人の名であり、本来はX線写真と呼びます。しかしX線写真というより皆さんには、レントゲン写真として広まっていますね。
立体の撮影部位を平面の写真にするため、お腹の撮影でも背中のカイロや金属は写りこんでしまいます。撮影する部位の金属・プラスティックなどは全てはずしてください。
乳房撮影は一般的には、マンモグラフィと呼ばれています。
胸部や骨部のX線検査などと原理はまったく同じで、乳房にX線を当て、そのX線の吸収の差を写し出すものです。しかし、乳房は全体が柔らかい組織で吸収差が少ないため、良いX線写真を撮るためには専用のX線装置を使う必要があります。
当施設では、デジタル方式の最先端機種:FPD(フラットパネルディテクタ)を搭載した装置を導入し、検査を行っています。
視触診や超音波では見つけにくい早期乳がんの発見に有効です。触診ではわからないような小さな乳がんやしこりを伴わない乳がんを、乳がんの初期症状の1つである「微細石灰化」で映し出すことが、優れた特徴です。
撮影枚数は、2~4枚程度。
検査所要時間は、5~10分程度かかります。
撮影は、NPO法人マンモグラフィ検診精度管理中央委員会による撮影技術講習会を受講した放射線技師が行っています。
乳房を挟んで、出来るだけ薄くした状態で撮影します。
薄く伸ばして撮影するのは次のような理由があります。
[NPO法人 マンモグラフィ検診精度管理中央委員会]
日本乳癌検診学会・日本医学放射線学会・日本放射線技術学会・日本乳癌学会・日本産科婦人科学会・日本医学物理学会の6組織から成る団体でマンモグラフィ検診の精度を保つための活動を目的にしている。
ホームページ http://www.mammography.jp/
血管造影検査室では、頭、心臓、肝臓などの全身の血管を撮影することができます。MRIやCTなどの他の検査からの情報をもとに、血管や腫瘍の 療を行っています。
検査は、カテーテルという細い管から造影剤を注入して撮影します。造影剤が体の中に入ると、少し熱いと感じることがありますが、血液の流れとともに消えてゆきます。
動脈からの検査、治療では、終了後の安静が出血予防の為に大切です。
造影検査とは、はっきりとした像が得られないとき造影剤を使用して、目的の血管や臓器を写し出す検査です。
造影剤には注射するもの、飲むものなど、さまざまなものがあります。
排泄性腎盂尿路造影検査とは、造影剤を静脈に注射して、経時的にX線撮影し、腎・尿管・膀胱における異常を判定する検査です。
内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査とは、カテーテルを十二指腸乳頭部に挿入し、造影剤を膵管や胆管に直接注入して画像をえる検査です。。
一般的には、胃部レントゲン、上部消化管レントゲンなどと呼ばれています。
胃を膨らませ、造影剤:硫酸バリウム(白い液体)を飲んで、 胃の形、粘膜面を撮影する検査です。
バリウムは昔と比べてかなり飲みやすく、服用量も少なくなってます。
検査所要時間は、通常7~10分程度ですが、精密検査などでは20分程度かかることもあります。
【検査の手順】
一般的には、大腸レントゲン、大腸X線、注腸などと呼ばれています。
お尻から造影剤と空気を注入し、2m程ある大腸全体の形、粘膜面を撮影する検査です。
造影剤は、上部消化管造影検査と同様に硫酸バリウム(白い液体)などを使用します。
検査所要時間は、大腸の長さ・走行によって異なりますが、20分程度かかります。
造影剤についての注意点
造影剤の副作用が起きる場合があります。症状としては吐き気、嘔吐、発疹、また稀に呼吸困難など重篤な場合もあります。検査中、少しでも気分が悪くなったり、何か異常を感じたらすぐ担当者に知らせてください。また、検査後(数時間から数日後)も異常を感じたらすぐ病院に連絡してください。
アレルギー体質、心・腎・呼吸疾患などで水分制限のある方は医師、または看護師にお申し出ください。
骨密度(骨塩量測定)検査とは、骨の中にあるカルシウム、マグネシウムなどのミネラル成分の量を測定するものです。
このミネラル成分が不足してくると、骨がもろくなり(骨粗しょう症)、骨折しやすくなります。
一般的に20代でピークを迎え徐々に低下していく傾向にあり、とくに女性の場合は更年期に入って女性ホルモン(丈夫な骨の維持を助ける役割を持つ)の分泌が急激に減少することで骨密度も低下しやすくなります。
骨密度測定にはいくつかの測定方法があります。
この中で最も精度の高いデータを得られるのがDEXA法(Dual Energy X-ray Absorp-tiometry)です。
当院ではDEXA法を用いて骨密度の検査を行っています。
CT検査とは、CT装置の中心にある大きな穴に体を入れて、X線をあてることで、体の中の様子をコンピュータで画像にする検査です。
造影剤を使わない単純検査と造影剤を注射して撮影する造影検査の2種類の検査法があります。
CT検査は造影剤なしでもできますが、造影剤を注射しながら検査することにより、更に詳しく体の状態を知ることができます。
造影剤は比較的安全な薬ですが、他の薬と同様に過敏症による副作用が出現することがあります。
体質や持病によって副作用がでやすいこともあるので、次に該当する方は必ず事前におしらせください。
MRIとは、Magnetic Resonance Imagingの頭文字をとったもので、日本語では磁気共鳴画像と呼ばれています。
放射線は使用せず、強力な磁石と電磁波を用いて、からだの各組織に存在する水素原子からの信号を取り出し、からだの内部を画像化します。
検査中は大きな音がしますが、細い筒の部分に寝ているだけで、あらゆる方向の断面像を撮影できます。
検査時間は部位や内容によって15~30分程度かかります。
核医学検査とは、臓器や組織に特異に集まる(*)放射性医薬品を体内に投与し、それから放出されるガンマ線を体外から測定装置(ガンマカメラ)によって、画像化する検査です。
なお、妊娠の可能性のある方、授乳中の方は事前にご相談ください。
*放射性医薬品:微量の放射線(ガンマ線等)を放出する物質を含んだ薬
検査の目的
全身骨の病気の発見や、治療後の経過観察などで行われる検査です。
検査方法
腕より、1~2ml程度の放射性医薬品を注射し、3~4時間後に約30分間ベッドに寝ていただき撮影を行います。
患者さんに協力していただくこと
検査の目的
全身の炎症や病気を調べる検査です。
検査方法
腕より、1~2ml程度の放射性医薬品を注射し、3日後に再度来院していただき、約45分間ベッドに寝ていただき撮影を行います。
患者さんに協力していただくこと
検査の目的
運動や薬剤によって負荷をかけて、心臓の筋肉に血流異常がないかを調べる検査です。
検査方法
心臓に負荷をかけるため、心電図・血圧計をつけた状態でペダルを漕ぎます。心臓に負荷がかかった状態で、腕より1~2ml程度の放射線医薬品を注射し、約10分後に検査台に寝ていただき、両腕を挙上した状態で約15分の撮影を行います。
午後に、再度、RI検査室に来ていただき、午前中と同じように約15分間の撮影を行ないます。
PETとは、Positron Emission Tomographyの略でポジトロン(陽電子)という放射線を放出する薬を投与し、特殊なカメラで画像化する検査です。当院に導入されているPET-CT装置では、PET 不得意とする位置情報をCTで補う機能を搭載しています。
なお、妊娠の可能性のある方、授乳中の方は事前にご相談ください。
腕より、FDGというブドウ糖によく似た放射性医薬品を注射し、1時間安静にしていただいたのちにベッドに寝ていただき約30分間の撮影を行います。検査予約時間(来院時間)から、退室までは約3時間程要します。
患者さんに協力していただくこと