これまでの早期乳がんの主な治療としては、乳房部分切除術や、乳房全切除術などのいわゆる“外科的切除”が挙げられます。しかし外科的切除は乳房を切除するため乳房の傷や変形を残すため、患者さんのQOLに問題があり、患者さんに負担の少ない治療開発が大きな課題となっていました。この負担を改善しうる治療が乳がんRFAということになります。
乳がんRFAは日本乳癌学会が定めた手術修練や専門性を満たす術者と施設でのみで施行できる認定制となっており、当院はその認定を受けているため施行が可能です(2024年末時点の認定施設は東京都10施設、神奈川県で4施設となっている)。
上図のように、乳がんRFAとは病変の中に数mmの細い針状の電極を差し込んでラジオ波帯(約470KHz)の電流を流し、そこから発生する熱を利用し病変を焼灼する治療法です。ラジオ波の熱を利用した治療は以前から日本で行われてきており2004年に肝臓がんの治療に初めて保険適用され、2022年には肺がん、腎がん、悪性骨軟部腫瘍などに対して適応拡大されました。
そして乳がんに対しては、国立がん研究センター中央病院を中心に行われた臨床試験にてその効果が確認されたため、一定条件(下段参照)を満たす乳がん患者さんに対して2023年12月に保険適応となり、乳房を切らない低侵襲な治療として選択することが可能となりました。
<乳がんRFA適格基準>
<乳がんRFA除外基準>
適応を見極めた上で安全に行うRFAは、『切らない乳がん治療』を患者さんに提供できるとても良い治療です。
自分がRFAの適応になるのか知りたい、RFAのメリットやデメリットについて詳しく知りたいと思われる方は、当院乳腺外科の初診またはセカンドオピニオン外来を、ぜひ受診していただきたいと思います。
休診日
土曜、
日曜、国民の祝日、
年末年始(12月29日〜
1月3日)
PAGE
TOP