横浜市立市民病院

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診療科・部門

がんゲノム外来

診療科紹介

がんゲノム外来の開始について

横浜市立市民病院は、厚生労働省から指定を受けた全国156病院(令和元年6月1日現在)の「がんゲノム医療連携病院」のひとつとして、中核病院である国立がん研究センター中央病院と連携して、令和元(2019)年8月から「がんゲノム外来」を開始しました。

がんゲノム医療とは
がんゲノム医療とは

がんゲノム医療とは、通常のがん治療では効果がなく、手術で取り除くこともできない「がん」の遺伝子を詳しく調べて、遺伝子の変化に応じた治療薬を探すものです。
最近耳にすることの多い「分子標的薬」と呼ばれる抗がん剤は、ある特別な遺伝子変化をもつがんに良く効くことが知られています。
患者さんの遺伝子を調べれば、必ず治療につながるとは限りませんが、使用できる「分子標的薬」が見つかった場合は、長期生存や治癒につながる可能性があります。
従来の抗がん剤や免疫チェックポイント阻害剤に対しても、効きやすさの判断材料が得られることがあります。
また、血液検査で遺伝性腫瘍(生まれつきがんにかかりやすい体質)に関連した、遺伝子の異常が分かる場合があります。

がんゲノム外来

対象となるのは以下のすべてにあてはまる患者さんです。

  • 病理学的診断によって、悪性腫瘍であることが診断されている(血液腫瘍はのぞく)
  • 治癒切除不能または再発により、標準治療による根治が難しいと考えられる
  • 標準治療がない、標準治療が終了している、もしくは終了が見込まれる
  • 歩行可能で日常生活に支障がない
  • がんの組織標本がある(生検検体でも可能)
がんゲノム外来

検査費用は健康保険の適用となりますが、検体を提出されてもがん組織の状態によっては、最終的なレポート作成ができない場合があります。その場合も費用がかかります。
これまでの研究では、検査を受けた半数近くの方に、何らかの対応が可能な遺伝子変化が見つかっており、約10-20%の方が実際に治療薬を投与されています。

がんゲノム医療の利点と限界
利 点 限 界
  • 患者さんのがん遺伝子に合った治療薬が見つかる可能性があります。
  • 標準的な治療(通常の治療)が終了し、治療薬がなくなった患者さんにも、新たな薬が見つかる可能性があります。
  • がん治療に希望が持てる可能性があります。
  • 遺伝子検査をしても、治療薬が見つからない患者さんが約半数います。
  • 遺伝子検査をして治療薬が見つかっても、実際に治療を受けることができる患者さんは、1~2割と少数で、治療には健康保険が適用されない場合があります。
  • 仮に治療できても、効果が出るとは限りません。また、完全に治すことも困難です。

主治医の先生方へ

横浜市立市民病院では、令和元(2019)年8月から「がんゲノム外来」を開始しました。

がんゲノム外来
(ア)対象
  1. 登録時にECOG Performance Status が0~2。
  2. 病理学的診断によって悪性固形腫瘍と診断されている。
  3. 治癒切除不能または再発の病変を有する下記の①または②の腫瘍。
    ① 原発不明がん
    ② 標準治療がない、標準治療が終了している、もしくは終了が見込まれる固形がん
    (原発不明がんを除く)
  4. 遺伝子解析が可能な検体が提出できる。
  • 腫瘍組織
    ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)ブロック。(ブロックの提出不可の場合はホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)未染色スライド標本でも可能ですが、未染色標本作製方法についてご連絡しますので一報ください)
  • 非腫瘍組織
    本検査のために新たに採取される末梢血液検体 [2 ml]が必要ですが、採血は当院で行いますので、提出は不要です。(採血が不要な検査もあります)
(イ)費用

検査費用は健康保険が適用され、1~3割が自己負担となります(検査中止の場合も同額の負担となります)。
高額療養費制度が適用される場合があります。
これらに付随する診療(診療料、入院料、検査料など)も健康保険が適用されます。

(ウ)ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)ブロック(未染色スライド標本)について
  • 貴院での「病理診断報告書」および「病理組織検体の品質評価シート」(下記よりダウンロード)を必ず同封してください。
    病理組織検体の品質評価シート:PDF(こちらからダウンロードしてご記入ください)
  • 提出いただいたホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)ブロックは当院にて必要枚数のスライドを作製後、ブロックは返却いたします。(腫瘍組織が残っていない可能性がありますので、HE標本にて確認いたします)
  • ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)ブロックの貸し出しが出来ない場合は、未染色標本作成方法について改めてご連絡差し上げますので、必ず標本作製前にお申し出ください。
  • 手術材料のブロックは、なるべくがん組織の占める割合が大きい部位を選択してください。腫瘍含有率は最低20%以上必要で、最適は50%以上です。
    ※腫瘍細胞が少ない場合でも検査できる場合がありますが、腫瘍細胞の割合が少ないと精度が低くなります。当院でもHE染色を行い評価いたしますが、検査に適さないと判断された場合は、検査できない可能性があります。
  • 以下のような組織から作成された標本は、核酸の状態が悪く、検査ができない可能性があります。
    1. 10%中性緩衝ホルマリン以外の緩衝作用のないホルマリンや酸性ホルマリンで固定された組織
    2. ホルマリン固定時間が長い(48時間を超える)組織
    3. 切除後ホルマリン固定まで3時間(冷蔵で)以上かかったもの
    4. 作製後3年以上経過したブロック
    5. 酸性の脱灰液で脱灰したもの
    6. 過去に受けた放射線治療の照射範囲に含まれていた組織

患者さんとご家族の方へ

がんゲノム外来の申込の手順
予約制

がんゲノム外来をご希望の方は、現在治療を受けていらっしゃる医療機関の主治医の先生に、「横浜市立市民病院でがんゲノム医療外来を受けたい」旨を申し出てください。
その際、必ず主治医の先生に、当院ホームページのがんゲノム外来についての「主治医の先生方へ」の欄をご覧いただいてから、準備していただくようご依頼ください。
当院のがんゲノム外来は、事前申込・完全予約制です。検体(腫瘍組織)を、受診当日に持参いただかないと受診できません。
ご自身ががんゲノム外来の対象となるかどうかなど、ご不明な点がございましたら、当院の「がん相談支援センター」にお電話ください。専門の看護師が相談に応じますが、それでもなお不明の場合は、外来で医師が相談に応じます。

がんゲノム相談
がんゲノム相談
がん相談支援センター
電話番号 045-331-1961(代表)
月曜日から金曜日(祝日、年末年始を除く) 9:00~16:30
相談の流れ(がんゲノム外来の対象かどうか不明な方)
  1. 当院の「がん相談支援センター」にお電話ください。専門の看護師が電話で相談を受け、がんゲノム外来の対象となるかどうかをお伝えします。対象となる場合は、次の項の「外来受診までの流れ(がんゲノム外来対象の方)」にお進みください。
  2. 電話相談でもなお、がんゲノム外来の対象かどうかが不明の場合は、当院の「がんゲノム相談外来」の予約をお取りのうえ、来院ください。専門の医師が相談に応じます。
  3. 相談外来当日は、新患受付(2番窓口)にお越しください。
  4. 相談外来に係る費用は、保険適用(診察料)となります。
外来受診までの流れ(がんゲノム外来対象の方)
  1. 以下の①~⑤を、おかかりの医療機関の主治医の先生に依頼して、ご用意ください。
    ①紹介状(診療情報提供書)
     記載内容:年齢、性別、臨床診断、家族歴(必須)、既往歴、現病歴など
    ②ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)ブロックまたは未染色スライド標本
     主治医の先生に([主治医の先生方へ]の(ウ)を参照していただき、ご準備ください
    ③病理組織診断結果
    ④病理組織検体の品質評価シート
    ⑤画像データ(CD) (可能であればご用意ください、無くても可能です)
     以下の⑥は患者さん自身でご用意ください。
    ⑥がんゲノム医療に関わる受診外来申込書
     申込書:PDF(こちらからダウンロードし、患者さん自身でご記入ください)
    費用(保険適用 3割負担の場合)
    検査費用 24,000円
    検査の実施と結果説明に係る費用 144,000円
  2. ①~⑥の書類がそろいましたら、患者さん自身で電話で当院の「がん相談支援センター」
    電話番号:045-331-1961(代表)にお電話のうえ診察の予約をお取りください。
  3. 後日、当院から患者さんへ電話で受診日時を連絡いたしますが、ご連絡までには少々お時間をいただきます。検査の対象とならない場合等でお受けできない場合もありますので、ご了承ください。なお、がんゲノム外来は、通常の診療枠内では行っていません。
  4. 受診日当日は、①紹介状②ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)ブロックまたは未染色スライド標本③病理組織診断結果④病理組織検体の品質評価シート⑤画像データ(無くても可)⑥外来申込書を持参して新患受付(2番窓口)へお越しください。
    できる限り、ご家族の方との来院をお願いいたします。
    がん遺伝子検査の説明をお聞きいただき、検査を受けられる場合は、受診当日に検査費用のお支払い(現金またはクレジットカード)が必要となります。
がんゲノム検査
受診当日
受診 インフォームドコンセント
受診 インフォームドコンセント
  • 当院の担当医師が、がんゲノム医療検査の説明を行います。
  • 患者さんは担当医師の説明内容を踏まえて、がんゲノム医療検査を行うかどうかを検討していただき、希望される場合は同意書に必要事項を記入していただきます。
採血
採血
  • 採血を行います。(採血が不要な検査もあります)
  • 採血量は2ml程度です。
検査費用の支払い ①

がんゲノム検査にかかる費用をお支払いいただきます。

24,000円(保険適用3割負担の場合)

検査・治療方針の決定
がん組織の確認 (市民病院)
がん組織の確認 (市民病院)
  • 当院の検査部で、持参された腫瘍組織の状態を確認します。
    (組織状態により、新たな採取が必要な場合もあります)
遺伝子解析(外部機関)
>遺伝子解析(外部機関)
  • 腫瘍組織と血液からのDNAを抽出し、次世代シーケンサ―で遺伝子の解析を行います。
報告書送付
  • 外部機関から当院の担当医師あてに報告書が送付されます。(約1か月後)
専門家会議(インターネットによる会議)
専門家会議(インターネットによる会議)
  • 当院の担当医師と、専門領域の医師や遺伝カウンセラーで構成される専門家会議(国立がんセンター)を行い、治療方針を決定します。
結果説明の受診
受診 結果説明
受診 結果説明
  • 当院の担当医師が患者さんに、検査結果と結果に基づいた治療選択の説明を行います。
検査費用の支払い②

がんゲノム検査の実施と説明にかかる費用をお支払いいただきます。

144,000円(保険適用3割負担の場合)

スタッフ紹介
岡本 浩明(おかもと・ひろあき) 医師

がんセンター長、遺伝医療センター長、呼吸器内科長、腫瘍内科長

石山 暁 (いしやま・あきら) 医師

乳腺外科長

太田 純一(おおた・じゅんいち) 医師

泌尿器科長

仲里 朝周(なかざと・とものり) 医師

血液内科長

安藤 紀子(あんどう・のりこ) 医師

がんセンター担当部長、産婦人科担当部長

鬼頭 礼子(きとう・あやこ) 医師

乳腺外科担当部長

高橋 正純(たかはし・まさずみ) 医師

消化器外科担当部長

中村 有希子(なかむら・ゆきこ) 医師

呼吸器内科担当部長

藤田 由里子(ふじた・ゆりこ) 医師

消化器内科担当部長

松崎 陽平(まつざき・ようへい) 医師

小児科担当部長、遺伝専門医

藪野 太一(やぶの・たいち) 医師

消化器外科担当部長

小田切 一将(おだぎり・かずまさ) 医師

放射線治療科長

重冨 征爾(しげとみ・せいじ) 医師

耳鼻咽喉科長

上見 葉子(あげみ・ようこ) 医師

呼吸器内科医長

石井 真理(いしい・まり) 医師

呼吸器内科・腫瘍内科医長

小野 響子(おの・きょうこ) 医師

病理診断科副医長

古郡 恵 (ふるごおり・めぐみ) 医師

産婦人科副医長

相子 直人(あいこ・なおと) 医師

呼吸器内科

安井 将人(やすい・まさと) 医師

泌尿器科

小迫 富美恵(こさこ・ふみえ) 看護師

看護部オンコロジー担当課長

石崎 智子(いしざき・さとこ) 看護師

がん化学療法看護認定看護師

蓼沼 朝子(たでぬま・ともこ) 看護師

がん相談支援センター専門相談員

安部 圭紀(あべ・よしき) 薬剤師

薬剤部

五十嵐 俊(いがらし・しゅん) 薬剤師

薬剤部

三田 明子(みた・あきこ 臨床検査技師

検査部

スタッフ