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QOL※に直結する感覚器を扱うからこそ、患者さん目線を忘れずに

塩野 理 (耳鼻咽喉科長)

市民病院で活躍するさまざまな職種のスタッフにフォーカスし、その人柄や医療にかける思いに迫る本企画。今回登場するのは、耳鼻咽喉科長の塩野理医師です。

音楽の道から、医学の道へ方向転換

いわゆる医者家系で育ったわけではなく、両親は共に音楽の道を歩んでいました。母は大学でピアノの講師を務め、父は楽器メーカーで楽器製作に携わっており、当初は同じ道へ進むこともイメージしていたのです。しかし、父に進路について相談したところ「音楽で食べていくのは大変だよ」といった反応で、別の夢を模索してみることに。そんなとき、2歳年上の兄が医師を目指すという話を聞き、「兄にできるなら自分もできるだろう」という気楽な気持ちで医学部受験を決めました。幼い頃から手塚治虫の作品を愛読しており、特に『ブラック・ジャック』が好きだったので、今思えばその影響もあったのかもしれません。

医学部に入学してからは水泳部に所属し、2年間にわたってキャプテンを務めました。得意な泳法は、自由形とバタフライ。かなり熱心に部活動に取り組んでいたので、後輩には少し怖がられていたかもしれませんね。水泳部で過ごす日々は、私の「医師としての進路」を決定づけていきました。というのも、当時の水泳部の顧問が耳鼻咽喉科の教授で、部活の飲み会などで頻繁に交流する機会があったのです。また、水泳部の先輩方もたくさん耳鼻咽喉科医として活躍していて、この領域への興味が自然に芽生えていきました。卒業する時点では耳鼻咽喉科を極めたいと決めていたので、研修医時代も関連領域をより手厚く学ぶよう意識していました。

2024年から高度な「再建手術」も対応可能に

耳鼻咽喉科は、「耳」「鼻」「のど」といった異なる複数の器官を扱い、日常的な不調から重症度の高いがんの手術までを担う、非常に幅の広い診療科だと言えます。かつて勤務していた病院で「師匠」と呼べるような先輩からの熱心なご指導により、多岐にわたる手技を身に付けることができました。こうした知見を生かすことで、私が2024年に着任してから、市民病院ではこれまで以上に専門的な治療を行えるようになっています。その一つが、再建手術を必要とする頭頸部根治切除術です。鼻腔、口腔、咽頭、喉頭などの部位に悪性腫瘍ができたとき、ただ切除するだけではなく、欠損部を修復するところまで行う手術――とイメージすれば分かりやすいでしょう。

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耳鼻咽喉科が扱う器官は、呼吸、嚥下、発声や構音など、生活の質に大きく影響する重要な機能を担っています。多様な治療に対応できる環境を整えることに加えて、「治療後の生活」に不安を抱える患者さんも少なくないため、できるだけ丁寧に説明することも心がけてきました。患者さんの多くは、当然ながら医療の専門用語には馴染みがありません。自分の祖父母に説明する場面を想像しながら、相手の思いや理解度などを踏まえて、より平易な話し方を意識しています。こうした姿勢の重要性は、開業医として活躍する兄から、口酸っぱく指導されてきたことでもあります。

多職種チームで継続的に「生活の質」を支える

これまで数多くの患者さんに関わってきましたが、特に印象深いケースというと、生まれてすぐに気管切開が必要だったお子さんのことが思い起こされます。低体重で生まれてくる赤ちゃんの多くは肺の状態が未熟なので、気管切開をしたまま在宅管理に移行することがあります。気管切開とは、簡単に言うと気管に孔を開けて「空気の通り道」をつくること。呼吸を助けるための手段の一つで、うまくいかないと窒息につながる可能性もあります。しかし、ご家族からすると戸惑う部分も多く、気管切開について分かりやすく伝えることは容易ではありません。処置の重要性や在宅での管理についてしっかりと理解してもらう必要があり、言葉を尽くすことの大切さを実感しました。

日々の診療では大変なこともありますが、これまでのすべての経験が積み重なって、今の自分に生かされていると感じます。日頃から意識していることの一つが、チームでの継続的な関わりです。例えば、がん患者さんの場合は再発の有無を確認するために、術後も長いお付き合いが続きます。当院では言語聴覚士をはじめとするリハビリテーションの専門職との連携もスムーズで、こうした総合病院ならではの強みを発揮しながら、患者さんの生活の質が少しでも高くなるようにサポートを続けていきます。聞く、話す、においを嗅ぐ、味わうなど、日常に欠かせない機能を持つ感覚器を扱うからこそ、耳鼻咽喉科では患者さんの立場になって考えることが必要不可欠。つらい症状などがあれば、ぜひ当院を受診して、遠慮なく思いを打ち明けてもらえればと思います。

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※QOL (Quality Of Life):「生命の質」「生活の質」などと訳され、「よりよく生きる」「その人らしく充実した生活を送る」という意味を表します。

(2025年2月掲載)

プロフィール

塩野 理(しおの・おさむ)耳鼻咽喉科⻑

横浜市立大学医学部を卒業。横浜市立大学附属市民総合医療センター、横浜市立大学附属病院、横浜労災病院で経験を積んだ後、2024年4月に横浜市立市民病院へ入職。趣味はクライミング。専用ジムで週3回ほど汗を流しており、同じく医師である兄と一緒に楽しむことも多い。

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