関節リウマチは広義では膠原病(自己免疫疾患)の一つです。膠原病は「自己免疫疾患」とも呼ばれます。本来の免疫とは自分とは異なるもの(例えばウィルス、カビ、細菌などの異物)が侵入したときにそれに見合っただけの力で排除しようとする自己防衛システムのことで、主に白血球と抗体というたんぱく質が異物を攻撃することで成り立っています。
膠原病(自己免疫疾患)の場合、このシステムが何らかの原因(環境因子・遺伝素因・ホルモン・感染症などが複合的に影響するといわれているがまだわかっていない)によって制御できなくなり、自分の臓器(皮膚・筋・肺・肝・腎・心・神経など全身に及ぶ)まで異物と同様に攻撃してしまいます。いわば免疫システムの暴走が起こる状態に陥ります。
また、自分の白血球や抗体(自分を攻撃するものを自己抗体という)が自分の臓器を炎症という形で攻撃するのですが、攻撃のパターンの特徴をとらえて膠原病を細かく分類しています。今回の「関節リウマチ」は関節を好んで攻撃する特徴をとらえてと名づけられています。しかし、あくまでも特徴で疾患を分けているに過ぎないため、いずれも全身(肺、神経、心臓、皮膚など)が侵されることがあります。
症状は、全身のどこにでも起こり得ます。よって、生じた部位に特有の症状が表われます。(例えば、皮膚であれば皮疹(紅斑、紫斑)、関節であれば痛みや腫れ、内臓においては、肺であれば息切れや咳など)
身体所見に加え、血液、画像検査を組み合わせて診断します。ケースによっては、生検も行うことがあります。
治療はこれらの免疫過敏な状態を静まらせることであり、このためにステロイドや抗リウマチ薬(生物製剤も含む)、免疫抑制剤などを用います。
解説
糖尿病リウマチ内科長 平野 資晴
休診日
土曜、
日曜、国民の祝日、
年末年始(12月29日〜
1月3日)
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