せん妄とは、脱水、感染、炎症、貧血、薬物など、身体的な負担がかかった時に生じる「意識の混乱」です。入院患者さんの2~3割に起こり、高齢者、特に認知症を合併している方はさらに生じやすいと言われています。
ボーッとしたり、つじつまの合わない話をしたり、昼夜のリズムが乱れたり(昼間にウトウトして夜間は眠れない)、夕方あたりからソワソワと落ち着かなくなったり、現実にはないものが見えたり、時間・場所が分からなくなったりするなどの症状が生じます。
日内変動を伴うことも多く、典型的には夜間に悪化し、日中には改善することが多いです。
せん妄時の体験は、患者さん本人にとっても恐怖、混乱を伴うことも多いです。またせん妄時の体験を覚えている患者さんも一定程度いらっしゃいます。
病歴の評価、問診、必要に応じて血液検査や頭部MRIやCT、脳波検査を行い診断していきます。
入院中の患者さんの場合、ご家族が面会時や電話での様子から気づかれることもあります。特に高齢の患者さんの場合、せん妄と元々の認知機能低下との区別が困難な場合がありますので、「普段と違う」と感じられた場合は、医師、看護師にお知らせください。
また当院では、医師、看護師、薬剤師、社会福祉士、臨床心理士が連携する『認知症・せん妄サポートチーム』が、せん妄の予防、治療に取り組んでいます。
せん妄の改善には、ご家族や介護者のサポートも重要です。
以下のような方法をご検討ください。
このように、患者さん一人ひとりに合った支援を行い、安心して治療を受けられる環境づくりを目指しています。ご不明な点がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。
解説
神経精神科 科長 志々田 一宏
休診日
土曜、
日曜、国民の祝日、
年末年始(12月29日〜
1月3日)
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