転倒、転落などで頭をぶつけたことによる頭部外傷は、受傷直後や受診時には軽症であっても、その後、頭蓋内出血が増量し急変することがあります。当初は、会話をすることができていても、その後、意識が低下する「talk and deteriorate(トークアンドデテリオレイト)」という怖い病態です。
例をお示しすると、90代男性が、屋外で転倒したところを通行人に発見され救急搬送されました。搬送された時は会話ができていたのですが、約1時間30分後に意識不明に陥りました。頭部CTでは、急性硬膜下血腫の増量が認められ、緊急開頭手術を行い、幸い命をとりとめました。
頭部外傷においては、このような急変が起こり得ます。頭部外傷の急性期の治療として、重症の場合は、手術治療、脳圧センサー挿入※及び体温管理等の高度急性期治療を積極的に行い、軽症の場合は、病状悪化時に備え厳重な監視をいたします。
※脳圧センサー挿入:脳の病変などにより脳圧が上昇し、頭痛や吐き気、意識障害などの症状が見られることがあるため、頭蓋内に脳圧センサーを設置します。
休診日
土曜、
日曜、国民の祝日、
年末年始(12月29日〜
1月3日)
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