消化器系疾患は食道、胃、十二指腸、小腸、大腸、肛門そして肝臓、胆嚢、膵臓までの幅広い臓器が含まれ、患者さんの数が非常に多い領域です。当センターでは各領域の専門的知識と技術を有するスタッフが診療に従事し、さらに消化器内科、外科が一体となり、診療の効率化を目指しています。例えば、腹痛で消化器内科に紹介となった患者さんでも外科的処置や治療が必要と判断された場合は、外科との迅速かつ密接な連携を取ることが可能となっています。一方、消化器癌で消外科に紹介となった患者さんも、消化器内科と連携して内視鏡治療が可能と判断された場合には、内視鏡治療を行うことにより患者さんにとってより侵襲が少なく、よりやさしい治療が可能となりました。
また、本院は地域がん診療連携拠点病院に指定されており、また厚生労働省がん研究班(Japan Clinical Oncology Group; JCOG)の班員にもなっていて、消化器進行癌に対しては消化器内科と消化器外科の密接なディスカッションのみならず、放射線診断科・治療科、病理部門とも連携して個々の症例に応じて、手術、内視鏡下治療、薬物治療、放射線治療、超音波下治療と多彩な治療を行っています。