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2023年10月に発足したストロークブレインセンターは、脳卒中や頭部外傷をはじめとする脳神経疾患を発症した患者さんの機能的予後を改善するために、脳神経内科、脳神経外科、脳血管内治療科を中心とした多職種連携によって急性期治療をよりスムーズに行うための組織です。これまでも3科の連携は緊密でしたが、今後はこれまで以上に脳神経疾患治療に関わる各診療科、各部門との連携を密にして急性期治療にあたります。当院の救急医療体制は、平日日中は脳神経内科の当番医、夜間・休日は神経当直担当医が脳卒中ホットラインを携行し救急要請に対応しております。救急診療科とともに複数で初期治療にあたり、疾患・状態によって速やかに脳神経内科、脳血管内治療科、脳神経外科の3科で連携して診療にあたります。
脳神経内科では、脳卒中急性期への対応として、発症または発見からの経過時間や病状により脳梗塞の場合は、血栓溶解療法や急性期抗血栓療法、血圧管理などを行います。同時に原因検索を行い、脳血管内治療科・脳神経外科と連携して血管内治療、外科治療などの治療選択肢を検討します。手術適応のない脳出血では、抗脳浮腫対策、血圧管理を中心に内科的加療を行います。症例によってはStroke Care Unitを利用して全身管理を行います。また入院した患者さんの経過は、週2回(火・金)の3科合同カンファレンス及び適宜3科で情報を共有して検査・治療方針を決定します。
入院中はリハビリテーション科、看護部、医療ソーシャルワーカー、薬剤部、栄養部と連携した合同カンファレンスで病状を共有し、再発予防のための動脈硬化危険因子の管理を行います。急性期治療終了後の自宅環境・介護環境整備、回復期リハビリテーション病院への転院など患者総合サポートセンター脳卒中相談窓口を介して調整し、スタッフ一丸となって患者さんへの支援を行っています。
ストロークブレインセンターが発足し、今まで以上に各科・各部門の連携がとれることでシームレスな医療環境を提供できるようになり、患者さんに貢献できると確信しています。
ストロークブレインセンターにおいて、脳神経外科では脳神経内科、脳血管内治療科、さらには救急診療科、集中治療部と連携し、脳卒中による出血性疾患や、頭部外傷の治療を行います。頭部外傷については、重症から軽症まで幅広く対応しています。
近年の頭部外傷の特徴として若年者の多発外傷が減少しており、高齢者の転倒、転落による脳の単独損傷が増加しています。ご高齢の方は脳そのものが脆弱であったり、抗血栓薬を服用している方が多いので、軽微な頭部外傷でも頭蓋内出血を生じることが多いとされています。またこのような方は、受傷時や受診時には軽症であっても、その後頭蓋内出血が増量し急変する怖い病態(いわゆる「talk and deteriorate」)も懸念されます。
そのため、ご高齢の方は軽症の頭部外傷であっても積極的な検査と医療機関の受診をおすすめいたします。
脳血管内治療科は2018年1月に、脳血管障害のカテーテル治療に特化した治療科として開設され、日本脳神経血管内治療学会研修施設にも認定されています。脳血管障害に必要な救急治療と予防治療の双方に対応しています。救急治療に関しては、24時間365日いつでも対応できる体制をとっております。予防治療では、未破裂脳動脈瘤や脳動脈狭窄症をはじめ、脳動静脈奇形、硬膜動静脈痩などの希少疾患にもすべて対応しております。脳血管内治療は日進月歩で進化しており、新たな機材や手技が施設術者限定のものも多数ありますが、当院では現在日本で認可されている治療すべてが可能であり、幅広い治療の選択肢から、個々の患者さんに 応じた最適な治療を選ぶことができるのが強みです。このため、高難度の脳血管障害の患者さんの治療件数が多いのも当科の特徴です。脳の血管の病気でお困りの患者さんがいらっしゃいましたら、ぜひご紹介ください。経験豊富な医師が責任を持って対応いたします。
(当院広報誌「PARKHOSPITAL」2023年12月発行より抜粋)
脳梗塞には、大きく分けて、心房細動など心臓の病気が原因で血栓を生じる「心原性脳塞栓症」、動脈硬化を背景として主に主幹動脈に狭窄を生じる「アテローム血栓性脳梗塞」、主幹動脈から分岐する細い血管が詰まるラクナ梗塞」の3種類があります。
このうち、心原性脳塞栓症は、何の前触れもなく突然生活を奪ってしまう恐ろしい病気です。
脳梗塞の治療は緊急を要するものが多いですが、とりわけこの病気の治療は1分1秒を争います。
治療には、静脈から血栓を溶かす薬剤を注入する方法(アルテプラーゼ静注療法)と、カテーテル治療で血栓を直接取り除く方法(経皮的脳血栓回収術)があり、病気が起こってからできる限り早くこれらの治療を開始し、詰まった血管を再開通させなければいけません。これらの治療をできるだけ早く行うことにより、元通りの生活に戻ることも可能となります。
当院では、24時間365日いつでも、受け入れ体制が整っており、最新の画像診断から治療まで、迅速に対応しています。
またこの病気は再発することが比較的多いため、治療後も総合病院の強みを生かし全身管理を含めたトータルケアを行っています。
転倒、転落などで頭をぶつけたことによる頭部外傷は、受傷直後や受診時には軽症であっても、その後、頭蓋内出血が増量し急変することがあります。当初は、会話をすることができていても、その後、意識が低下する「talk and deteriorate(トークアンドデテリオレイト)」という怖い病態です。
例をお示しすると、90代男性が、屋外で転倒したところを通行人に発見され救急搬送されました。搬送された時は会話ができていたのですが、約1時間30分後に意識不明に陥りました。頭部CTでは、急性硬膜下血腫の増量が認められ、緊急開頭手術を行い、幸い命をとりとめました。
頭部外傷においては、このような急変が起こり得ます。頭部外傷の急性期の治療として、重症の場合は、手術治療、脳圧センサー挿入※及び体温管理等の高度急性期治療を積極的に行い、軽症の場合は、病状悪化時に備え厳重な監視をいたします。
※脳圧センサー挿入:脳の病変などにより脳圧が上昇し、頭痛や吐き気、意識障害などの症状が見られることがあるため、頭蓋内に脳圧センサーを設置します。
増尾 修 マスオ オサム
科長 部長(ストロークブレインセンター長 兼務)
卒業年 | 平成5年 |
専門 | 脳血管障害、脳血管内治療 |
取得資格 | 日本脳神経血管内治療学会専門医・指導医、日本脳神経外科学会脳神経外科専門医・指導医、日本脳卒中学会認定脳卒中専門医・指導医、昭和大学藤が丘病院脳神経外科客員教授 |
松澤 源志 マツザワ モトシ
科長(脳神経外科) 部長
卒業年 | 平成2年 |
専門 | 脳血管障害、脳血管内治療、神経内視鏡 |
取得資格 | 日本脳神経外科学会専門医・指導医、日本脳卒中学会専門医、日本神経内視鏡学会認定医 |
干川 芳弘 ホシカワ ヨシヒロ
科長(救急脳神経外科) 部長
卒業年 | 平成元年 |
専門 | 脳血管障害、頭部外傷 |
取得資格 | 日本脳神経外科学会専門医・指導医、日本救急医学会専門医、日本DMAT 隊員 |
工藤 洋祐 クドウ ヨウスケ
科長 部長
卒業年 | 平成14年 |
専門 | 脳神経内科全般、脳卒中、神経眼科 |
取得資格 | 日本内科学会認定医・総合内科専門医、日本神経学会神経内科専門医・指導医、日本脳卒中学会専門医・指導医、日本神経眼科学会神経眼科相談医 |
林 竜一郎 ハヤシ リュウイチロウ
部長
卒業年 | 平成2年 |
専門 | 脳神経内科全般、神経心理学、高次脳機能 |
取得資格 | 日本内科学会認定医・総合内科専門医・指導医、日本神経学会神経内科専門医・指導医、日本脳卒中学会専門医・指導医、日本認知症学会認知症専門医、日本神経心理学会臨床神経心理士 |
川本 裕子 カワモト ユウコ
医長
卒業年 | 平成19年 |
専門 | 脳神経内科一般 |
取得資格 | 日本内科学会認定医・総合内科専門医、日本神経学会神経内科専門医・指導医 |
小泉 寛之 コイズミ ヒロユキ
副医長
卒業年 | 平成24年 |
専門 | 脳神経内科一般 |
取得資格 | 日本内科学会認定内科医 日本神経学会神経内科専門医 |
岡村 晶子 オカムラ アキコ
部長
卒業年 | 平成12年 |
専門 | 脳血管障害、外傷 |
取得資格 | 日本脳神経外科学会専門医・指導医 |
川口 公悠樹 カワグチ キミユキ
副医長
卒業年 | 平成24年 |
専門 | 脳神経外科 |
取得資格 | 日本脳神経外科学会専門医 |
梅㟢 有砂 ウメサキ アリサ
部長
卒業年 | 平成17年 |
専門 | 脳血管内治療、脳神経外科 |
取得資格 | 日本内科学会認定内科医、日本脳神経外科学会専門医・指導医、日本脳神経血管内治療学会専門医、日本脳卒中学会専門医 |
下吹越 航 シモヒゴシ ワタル
医長
卒業年 | 平成22年 |
専門 | 脳血管内治療、脳神経外科 |
取得資格 | 日本脳神経外科学会専門医・指導医、日本脳神経血管内治療学会専門医 |
朴 穂貞 パク スジョン
専攻医
卒業年 | 平成31年 |
専門 | 脳血管内治療 |
市民病院では、紹介状をお持ちの患者さんの待ち時間短縮のために、電話で紹介患者さんの事前予約サービスを行う「紹介患者予約センター」を開設しています。
月〜金曜日
9:00~17:00
※土曜日・日曜日・祝日・年末年始(12月29日〜1月3日)
は受付しておりません。
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