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心臓リハビリテーションセンター長
循環器内科 北島 龍太
当院では平成29年から外来心臓リハビリテーションを開始しました。これまでは心臓リハビリテーションチームとして活動していましたが、令和8年度よ0り心臓リハビリテーションセンターを開設し院内・院外と活動の幅を広げていくこととなりました。
新しい薬剤や治療デバイスの開発などにより、心臓病の治療方法は日々進歩しています。一方で、心臓病は本邦における死亡原因の第2位(全体の15%)であり20年前と変わらず上位に位置しています。
また、心不全患者数は約120万人まで増加しており、高い再入院率や死亡率が、医療資源や病床数不足の要因となり『心不全パンデミック』として社会問題にもなっています。特にサルコペニア・フレイルの併存が高齢心不全患者の予後規定因子にとなると言われており、心臓のみを標的とした治療だけではなく、疾病管理や適切な栄養・運動療法が重要視されています。
一般的なリハビリテーションは身体機能・精神機能の維持、向上を目的に行われますが、心臓リハビリテーションはそれに加えて『心臓病の再発・再入院予防、死亡率減少』が目的になっていることが特徴です。疾病管理の要素が大きく、この目的を達成するために運動療法に加えて栄養・食事指導、服薬指導、生活指導、禁煙指導、カウンセリング、復職相談などを多職種(看護師、理学療法士、作業療法士、薬剤師、管理栄養士、臨床心理士、医師など)にて行います。

センター長
副センター長
心筋梗塞、狭心症、心臓手術後、大血管疾患(大動脈解離、解離性大動脈瘤、大血管手術後)、 慢性心不全、末梢動脈閉塞性疾患、経カテーテル大動脈弁置換術後
急性期における入院心臓リハビリテーションは集中治療室(ICU.CCU)、病棟において医師、看護師、理学療法士などの監視下で実施されます。食事、排泄や身の回りの生活が安全に行えることが当初の目標となり、二次予防(再発、再入院)に向けた生活指導も開始します。
入院に伴うADL低下はHAD(Hospitalization-Associated Disability:入院関連機能障害)と呼ばれています。心不全患者の4割が入院に伴いHADを起こすことが知られており、急性期治療に並行して離床プログラム(運動療法)を開始することによりHADの予防に努めています。
また、心臓病の管理には生活習慣の改善(食事、服薬、運動、禁煙など)やセルフモニタリング(血圧測定、体重測定など)が重要となるため、当院で作成したリーフレットを用いて入院前の生活習慣の振り返りや、自己管理の方法を指導します。
週に1回以上通院が可能な患者さんを対象に外来での心臓リハビリテーションを実施しています。心肺運動負荷検査(CPX)により運動耐容能を評価し、運動処方(運動メニュー、運動時間、運動時目標心拍数など)を行います。
運動メニューはエルゴメータバイク・トレッドミルでの有酸素運動と、自重を用いたレジスタンストレーニングとなります。
過度な運動負荷は心不全増悪や不整脈の発現リスクとなる一方で、軽微な運動負荷では十分な効果が得られないため、運動時の心拍数上昇、血圧変動を評価しながら負荷の調整を行っていきます。
週に1回の運動頻度では不十分となるため、自宅などでの運動習慣の獲得のサポートも行います。運動時の注意点を指導し、目標心拍数やBorg scaleでの自覚症状を目安に患者さん自身で運動負荷の調整を行うようになってもらいます。
運動療法のみではなく、外来リハビリテーション参加時には生活習慣・セルフモニタリングの評価を看護師が中心になって行い、必要があれば栄養指導、服薬指導、禁煙指導、カウンセリングなどにつなげます。また、社会生活への復帰(復職、趣味・地域活動の再開など)のサポートも行っています。
外来心臓リハビリテーションの保険期間は150日間となっていますが、病院での心臓リハビリテーション終了後も維持期心臓リハビリテーション(運動療法を中心)は生涯を通じて行うべきとされています。
自宅にエルゴメーターを購入して継続する方や、ウォーキングや趣味の運動を中心に継続する方がいる一方で、運動を行う場所がなく困ってしまう方も少なくありません。
当院の近隣には、横浜市が認定する『心臓リハビリテーション登録事業者(運動施設・介護サービス事業者)』が多数あります。運動施設での運動継続を希望された方には、運動共有シートを作成し、セルフモニタリングを行いながら運動療法を継続してもらっています。
また、ADLが低下している方は、送迎ありの介護サービス事業者などを利用することにより、維持期の運動療法を継続してもらっています。最近では退院直後から、ケアマネージャーさんと相談し介護サービス事業者でのリハビリテーションを導入する患者さんも増えてきています。
『心臓リハビリテーション登録事業者(運動施設・介護サービス事業者)』に関しては。横浜市ホームページをご参照ください。
北島 龍太 キタジマ リョウタ
医長(心臓リハビリテーションセンター長 兼務)
| 卒業年 | 平成21年 |
| 専門 | 循環器内科 |
| 取得資格 | 日本循環器学会認定循環器専門医、総合内科専門医、日本心血管インターベンション治療学会(CVIT)認定医、ICLS ディレクター、JMECCインストラクター、心臓リハビリ指導士 |
佐久間 藤子 サクマ フジコ
科長 部長
| 卒業年 | 平成12年 |
| 専門 | リハビリテーション全般 |
| 取得資格 | 日本リハビリテーション医学会専門医 |
| 項目 | 実績 |
|---|---|
| 心臓リハビリテーション入院患者 | 929人 |
| 心臓リハビリテーション外来患者 | 136人 |
| 心臓リハビリテーション外来延べ患者 | 2406人 |
| CPX検査 | 246人 |
| 心臓リハビリテーション指導士育成 | 5人(有資格者計17人) |
監修
・横浜市心臓リハビリテーション啓発冊子『心臓リハビリテーションをご存知ですか?』
原稿作成
・横浜市医療従事者に向けた心臓リハビリテーションに関する啓発リーフレット
市民病院では、紹介状をお持ちの患者さんの待ち時間短縮のために、電話で紹介患者さんの事前予約サービスを行う「紹介患者予約センター」を開設しています。
月〜金曜日
9:00~17:00
※土曜日・日曜日・祝日・年末年始(12月29日〜1月3日)
は受付しておりません。
退院後だけではなく、地域医療機関の先生からご紹介いただき外来心臓リハビリテーションに参加していただく患者さんも増えてまいりました。
大半の方がご紹介元の医療機関に継続通院しながら、外来心臓リハビリテーションのみ当院に通院しています(心不全への薬物療法強化などの希望があれば当院循環器内科外来での薬物療法の調整も可能です)。
心不全管理はできているものの労作時に息切れなどが残存している方は、呼吸筋力や四肢筋力の低下が運動耐容能低下の原因になっている場合があります。
BNP/NT-proBNPの上昇や、胸水・下腿浮腫などの心不全症状を認めなくても労作時の息切れなどが残存している場合には、運動療法による症状緩和や活動範囲の拡大が期待されますのでご紹介ください。
国内、国外の臨床研究による裏付けにより、日本循環器学会の各種ガイドラインにおいても心臓リハビリテーションの実施が推奨されています。
一方で、その実施率は欧州や米国と比較して低いことが問題となっています。
心臓リハビリテーションは実施率が増加すると医療費の抑制や病床数不足の改善につながると報告されており、これからの高齢化社会、心不全パンデミックが進む中で地域医療を守るために欠かせない治療手段となります。
地域での心臓リハビリテーションの実施率を上げていくためには、近隣の医療機関・介護施設・運動施設の皆さんと連携・協力を深めていく必要があります。
加えて、医療従事者、非医療従事者に関わらず心臓病への知識をもつ人材を増やしていく事も重要となります。
当センターでは多くの心臓病患者が地域、在宅まで切れ目なく、心臓リハビリテーションを受けられる地域連携体制の構築と人材育成に取り組んでまいります。今後とも何卒よろしくお願いいたします。
休診日
土曜、
日曜、国民の祝日、
年末年始(12月29日〜
1月3日)
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