研修医日記
RESIDENT DIARY
はじめて筆をとっております!研修医のIです。
私は学生時代、横浜市立市民病院の研修医日記を読みながらマッチングやら国試やらのモチベーションをもらっていたので、この“研修医日記”なるものを神聖視しておりました。ですので、いざ研修先がここに決まったとき、自分が研修医日記を書くとなったらとっておきのネタを書き綴りたい!とずっと思っておりました。
本日筆をとったのは、そんな「とっておき」があったからです!
その「とっておき」とは・・・ともったいぶりたいところですが、既に自らタイトルでネタバレしているので割愛いたします。そう!11月28日、院内コンサートで演奏させていただきました!
研修医1年目の同期に楽器経験者が私を含めて4人おり、ちょうどバイオリンが二人、ホルンが一人、そしてチェロが一人。メジャーな編成ではありませんが、バランス的にも絶対に無理ではない楽器編成だと気付いたのは5月でした。後述しますが、私は学生時代から研修医になってからも周りに楽器経験者がいたら、その人たちと組んで院内コンサートをしたいと思っていました。楽譜もなしに誘っては了承が得られないかもしれないと思い、見切り発車で4人で演奏するための楽譜も初心者ながら一生懸命編曲しました(笑)。そして一人一人に声をかけ、皆が快く引き受けてくれた6月、市民病院の研修医1年目カルテットが生まれたのです。最初は正直、結構強引に話を進めていました。それでも嫌だと言わず付き合ってくれたK、O、Kの三人には本当に感謝しています。一人でも欠けたら頓挫する計画だったので・・・本当に、本当にありがとう。
この場を借りて、演奏会の時には長すぎてとても話せなかった、この演奏会にかけていた想いを綴らせていただきます。
私は学生時代管弦楽団に所属しており、部活動の一環で近くの市立病院のクリスマスコンサートやサマーコンサートで演奏する経験を何度かさせていただきました。部員全員で何の曲目なら喜んでもらえるか?と意見を出し合い、ご高齢な方も多いだろうから演歌を演奏しよう!誰もが知っている有名なクラシック曲を入れよう!など曲目を工夫しました。(と言っても、当時は1年生だったのでほとんど先輩がやってくださるのを近くで見ていただけですが・・・。(笑))
そうして迎えた演奏会。演奏が全て終了したところで涙ぐみながら「素晴らしかった。ありがとう」と感想を言いに来て下さった方がいらっしゃったのです。私はそれを見て、音楽の持つ力を改めて実感しました。そして、こんなに喜んでもらえるのなら、何度でもやって差し上げたい!と思いました。私の楽器経験は決して長くなく、とても一人では人様にお聞かせできるような腕前ではないのですが・・・。それでも奏者の一員として、誰かの心をあたためることができた事実が本当にうれしかったのです。あの方は私たちにお礼を言ってくださいましたが、私の方がお礼を言いたいくらいでした。
当時1年生だった私は翌年のチャリティーコンサートを楽しみにしていました。ところが2年生にあがってすぐ、新型コロナウイルスが流行ってからというもの、外部の病院でコンサートなどとても不可能な時代が訪れました。Withコロナの時代になってからさらに数年経ち、やっと数年ぶりのサマーコンサートが復活する!となったのは、私が5年生のときでした。最後のコンサートでも、患者さんの嬉しそうな笑顔を見て、私はやっぱり1年生の時と同じように「また何度でもやりたい!」・・・と、思ったのでした。
6年生の6月で部活は引退したので学生として演奏する機会はもうありませんでしたが、研修医になってからももし仲間に楽器経験者がいたら・・・。私の決意はその時から決まっていました。
長々と語ってしまいましたが、こんな想いがありまして、入職してから「同期に楽器経験者がいる!しかも、全員集まればかなり現実的な楽器編成だ!」と気付いてからの私の行動は我ながら早く、積極的で、そして強引だったわけです(笑)。
メンバーで予定を合わせ、終業後集まって練習するのは学生時代を思い出しとても楽しかったです。時間がない中で練習し、意見を出し合い、終わったらみんなで帰る。何歳になっても青春(!?)は経験できるものだな・・と思いました。そして私は、アンサンブルというものが好きだなと改めて実感しています。
今回の演奏会は本当にたくさんの方の協力があってやっと実現できました。広報や詳細なセッティングを考えてくださったホスピタリティ委員会の皆様、業務時間に演奏会へ行くことを許可してくださった診療科の先生方、患者さんの移動に協力してくださったスタッフの皆様、そして何より、病棟から遠い場所にも関わらず赴いてくださった患者様方に改めて感謝申し上げます。
この病院には様々な理由で入院されている患者様がいらっしゃると思いますが、決して娯楽が多いとは言えない中で日々療養のため過ごされている方の娯楽の一つになれていたら、演者としてそれ以上の喜びはありません。
また近いうちに演奏会を開催したいと思っています。いや、絶対、開催します!
今度はもっと曲目を多くし、アンコールも用意していきますので、第二回演奏会もよろしくお願いいたします!
日記とは・・・?という文面になってしまいましたが、気づけば2000字を超えておりましたのでそろそろこの辺で一度筆を置こうと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
研修医 I


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