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研修医日記

RESIDENT DIARY

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伊江村立診療所を訪問しました

 沖縄南部医療センター・こども医療センターは沖縄南部の南風原町(はえばるちょう、と読みます。難しい!)にあります。そこから高速道路を使って約90km離れた沖縄北部の本部港まで車で向かいました。最近沖縄北部にジャングリアという新しいテーマパークが開園したため渋滞が予想されましたが、全く渋滞はなく1時間30分で本部港に到着しました。本部港からフェリーに乗って30分で伊江島に到着します。これまで2回伊江島に訪問していますが、車でフェリーに乗るのは初めてなのでちょっと緊張しました。順番にバックでフェリーに乗船するためドキドキでしたが係員の方が一台ずつ誘導してくれたので大丈夫でした。本部港を出発するとすぐに瀬底島と本島を結ぶ瀬底大橋の下をくぐり抜けます。しばらくするとタッチューという伊江島のシンボルマークの山が見えてきます。あっという間に伊江島に到着しました。本島からのアクセスが良く、離島の中でもとても利便性が高い島だと思います。

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 伊江港から伊江村立診療所までは歩いて10分ぐらいで着きました。急に訪問をお願いしたので院長先生はお休みでしたが保健課長の方がご面会下さいました。他院からも研修医を定期的に受け入れており、年間40名前後の研修医を指導して下さっているとのことです。研修医専用の診察室が3室あり、1人前の医師として外来診療を経験することができます。乳幼児の予防接種や特養老人ホームの回診、訪問診療、透析室研修、週末のオンコールと盛り沢山の研修内容となっています。所長の阿部好弘先生は前回訪問時にお会いしたのですが、4400人の島民の命を24時間365日ずっと守っている本当に素晴らしい先生です。救急診療医、外科医であり、また沖縄北部地域のドクターヘリ立ち上げにも御尽力されました。医療だけでなく本当に多才で絵画や書道でも数々の賞を受賞されていたり(診療所の入り口に阿部先生の素敵な絵が飾られています)、島の皆さんに空手や合気道、太極拳を教えていたり何でもできてしまうスーパードクターです。今回ご面会下さった保健課長もとても気さくな方で伊江島の人々の生活についてや観光スポット、ご自身のご家族の事などを楽しそうにお話して下さり、私もとても幸せな気分になりました。当院の研修医の名前も覚えていらっしゃり、S先生元気でやってますか?と懐かしそうにお話しして下さるなど本当に親身になって研修医を育てて下さっていると感じました。当院研修医への大変熱心な御指導に対する感謝の気持ちをお伝えし、今後の地域医療研修の継続を改めてお願いをさせて頂きました。 

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 これまで伊江島には2回訪問しているのですが、2回とも日帰りだったので観光をしたことがありませんでした。今回は夏休みを兼ねていたので伊江島に愚息と1泊しました。宿泊施設は少なく、直前に予約できたのは古民家のみでした。古民家といってもリノベーションをしているため中はとてもきれいでした。夕食はソーキそばや伊江島牛ステーキを食べたかったのですが、ICに失敗し愚息の同意が得られずやむなくコンビニでカップラーメンを買って食べました(しかも吉村家)。残念です。伊江島には24時間営業のコンビニが2件もあり、またスーパーもあるため研修医の先生方は生活には困らないと思います。カップラーメンを食べた後、愚息が突然バスケをしたいと言いだしたため、夜に近くの「ミースィ公園」に行きました。そこには立派なバスケコートがあり誰もいないので思う存分バスケを楽しめたようです。ちなみにこのミースィ公園は、現在公開されている「木の上の軍隊」という伊江島を舞台とした映画のロケ地だそうです。沖縄といえば美しい海が思い浮かびますが、空がとても美しい事にも感動しました。夕焼けや夜空はとても幻想的でその美しさは息をのむほどです。

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 古民家に戻ると部屋の壁にヤモリがいました。沖縄ではヤモリは「家守」と呼ばれ、家を守り幸運を運ぶ神聖な存在です。なのでヤモリは大事にするようにと張り紙がありました。我が家には爬虫類が沢山いるのでオキナワヤモリに出会えてとても幸運でした。しかしながら1匹だけではなくチョロチョロ出てくるので一般的には悲鳴を上げるレベルかもしれません(閲覧注意)。

 ここからは完全に伊江島観光の話となりますのでご容赦下さい。伊江村立診療所には毎年56名の当院研修医がお世話になっており、将来皆さんにも役立つ情報かもしれませんのでどうかお付き合い下さい。翌朝、我々はまず伊江島のシンボルである「城山(タッチュー)」に行きました。不思議な形をした山で頂上からの眺めは絶景です。

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 次に向かったのは「ニャティア洞」。伊江島の島民にとって神聖な場所である大きな洞窟です。戦争中は島民の防空壕に利用され、多くの人々を戦火から守ったことから「千人ガマ」ともいわれるようになりました。洞窟の奥に進むと青い海とつながり、大きな穴から光が差し込んでとても神秘的です。

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 お次は「湧出(ワジー)」。湧出とは、水が湧き出てくる場所のことです。断崖絶壁下に湧水ポイントがあります。60メートルを超える高さの断崖絶壁やコバルトブルーの海、展望台からの眺めは最高です。愚息は思春期なので絶対に写真をとらせてくれませんが、絶景を背景にこっそり自撮りなんかしていてなんだか微笑ましかったです。

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 次は「リリーフィールド公園」。美しい景観を背景に整備された、86,000㎡の広大な公園・・・のはずでしたが見渡す限り誰もいません。4月~5月にかけてユリが咲き誇るようで夏はシーズンオフのようです。

 最後は「伊江ビーチ」に行きました。透き通るようなエメラルドグリーンの海に約1kmに渡る白い砂浜が続いており、しかも人が割と少なく空いていて海好きにはたまらないスポットだと思います。

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 レンタカーで島を1周したのですが、観光客がほとんど見られずどの名所もゆっくり落ち着いて見ることができました。伊江島は本島からアクセスしやすく日帰りもできるため沖縄観光のまさに穴場だと思います。ダイビングやシュノーケリングも出来るそうです。ビーチも空いており観光目的で訪れるには最適です。

 長々と書いてしまい誠に申し訳ございません。もはや研修医日記の範疇を逸脱しており、完全に伊江島観光大使となってしまいました。沖縄へ旅行にいかれる際は是非伊江島にも立ち寄って下さい。素晴らしいひとときを過ごすことができます。

 最後になりましたが、伊江村立診療所の皆様、当院の初期研修医を大変優しく、そして熱心に御指導下さり本当にありがとうございます。伊江島の皆様の益々のご健康とお幸せをお祈り申し上げます。 

 

 臨床研修委員長

 仲里朝周

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