研修医日記
RESIDENT DIARY
毎年、夏の暑い時期になると突然ICUからの緊急連絡が私のPHSにかかってきます。「患者さんが急変されたのか?」と一瞬ドキッとして、恐る恐る電話に出るとICUのH先生でした。「先生、いいのが入りましたよ」といつもの真剣な口調とは明らかに異なるやや悪戯っぽい口調です。「明日、容器を持ってきて下さい」とだけおっしゃり電話を切られました。「おっ、今年も例のブツだな」と私は心の中でつぶやきました。
翌日、容器を持って例のブツをもらいにH先生のところへ伺いました。「今年は大量でね、300匹も取れちゃいました」とH先生が楽しそうにおっしゃいました。
そうなんです。H先生は昆虫採集の名手なんです。超多忙にもかかわらず、毎年夏になるとご家族と一緒に栃木の山奥まで出向いて早朝3時30分にクワガタやカブトムシを採集されているそうです。穴場だと木を軽く揺らしただけで沢山の昆虫が木の上から落ちてくるそうです。捕ってきたクワガタやカブトムシを毎年小さなお子さんのいる病棟スタッフに配って下さっています。お子さん達は大喜びです。また、H先生は院内保育園の子供達にもクワガタやカブトムシを沢山捕ってきて下さっています。優しいですね。私もなぜかお裾分けを毎年もらっています。神奈川県では採集が難しいレアなミヤマクワガタを頂きました。なかなかカッコイイです。普段は超真面目で全身全霊を集中治療に捧げているような超ストイックなH先生ですが、昆虫採集といった普段のお姿からは想像がつかない少年のような一面もあり完全にギャップ萌えです。H先生が研修医や専攻医の先生達からの人気がとても高いのがよく分かります。
H先生はICUを支えている、いやこの横浜市立市民病院を支えて下さっている最重要人物です。日々沢山の重症患者さんの大切な命を守って下さっているスーパードクターです。H先生のすごいのは超多忙にもかかわらず、研修医や専攻医の教育にも熱意を持って全力で取り組まれているところです。当院の初期研修プログラム一般コースではICUは必修科目ではないのですが、1学年19名ほぼ全員がICUローテートを自由選択の一つとして自ら進んで選択しています。これはH先生の愛あるご指導が代々の研修医に語り継がれているのだと思います。H先生の手厚いご指導の下であれば、十分な症例を経験することができ集中治療や全身管理を包括的に学ぶことができます。当院では将来集中治療医を目指す若い先生方を絶賛募集中です。さらに豊富な症例の経験とH先生の熱心なご指導により集中治療科専門医取得を目指すこともできます。オプションとしてミヤマクワガタ贈呈もあるかもしれません。ご興味のある方は是非一度見学にいらして下さい。
H先生から頂いた貴重なミヤマクワガタを我が家のICUで大切に育てたいと思います。
臨床研修委員長
仲里朝周
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バス停「市民病院」下車 ※令和2年5月2日に新設
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