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研修医日記

RESIDENT DIARY

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診療科日記 ~消化器外科~

ある専攻医の1週間

 こんにちは!上司から突然「日々の診療をなんとなくまとめて文章にしてくんない?ホームページに載せるってさ」と言われた医者5年目のDr.ポンカンです。どんな内容にしようか。そう思っていろいろ考えましたが、消化器外科専攻医は徒然なるままに、こんな生活をしているよという内容を書いてみます。さあ行ってみよう!

 月曜日は娘にミルク。朝5時半ぐらいから泣き出しました。一応部屋は別ですが、起きちゃうよね。妻が授乳している脇で湯沸かし器をつけ、ヨーグルトを食べました。おむつを替えて身支度して、病院に行けば朝8時から術後カンファレンス。先週の手術内容をまとめて報告します。先週も手術がいっぱい・・・緊急手術もありました。今日は執刀が1件、助手が1件。夕方はその日の検査結果を検討して明日の検査を追加していく。チームで話し合います。

 火曜日は朝から手術。助手で入るはずでしたが、緊急入院で重傷者がICUへ入室。部長が「だいじょぶかあ?」と一緒に処置に入ってくれました。相談しつつ方針を決めます。ICUの先生とも情報を共有。全身管理はICUにお任せします。頭も使うし体も使う、電話もかけまくる午前中が終わりました。ちょっと遅めに食堂でランチ。明日の術前カンファレンスのためにガイドラインとにらめっこしながら準備。緊急手術が決まりましたが、人手は十分でポンカンは帰ります。外は晴れて、秋日和。帰り道に横浜駅で抹茶スイーツを買い込み、奥さんの機嫌取りも完璧です。

 水曜日は娘のお漏らしで起床!お尻を洗っていざ出勤、8時からカンファレンス。おや、3年目の専攻医の顔が疲れ切っている。なんかあったな?と思い聞いてみれば夜間に緊急手術2件。人手も足りてるし、お疲れ専攻医には帰ってもらいましょう。カンファレンスは様々な先生の意見が飛び交います。午後は消化管の造影検査。連日の早起きで奥さんが疲れていると話すとチームの先生が「ポンカンは帰って家事だな。病院のことはなんとかするよ」と。早々に定時で帰宅すると夕方の不機嫌で娘大暴れ中。奥さんに言われるがままに夕飯の支度をして家事と片付けをしその日は終了。

 木曜日はぽかぽか陽気。ちょっと眠いなぁ、でも今日は朝から執刀!バチバチに集中して手術は順調に終わりました。午後は緊急で1件執刀、それもスムーズに終了。病棟もそこまで大きく変化はなし。季節外れの生暖かい風と夕暮れの太陽を背に、帰ります。

 金曜日は長めの手術。だいたい毎週ロボット(当院はダヴィンチXi)の手術があります。娘に行ってきますを言うと「あむぅ」と言われました。後ろ髪をひかれつつ病院へ。今日はちょっと複雑な症例です。多分長くかかるよ。手術中は解剖学的な疑問質問が湧き出すもの。逐一聞いておかないと損です。ロボット手術は術者と全く同じ視野で手術に参加できるので質問もしやすい。手術が終わってほっと一息。しかし、病棟の患者さんに血圧低下・・・心臓に問題がありそう。すでに他の専攻医が動いてくれています。こういう時はやっぱり人手。ありがたい。

 今週は休日の病棟当番があたっていて土曜日は朝出勤。大体午前中に終わります。午後は手術記録を書いて、おやつの時間に帰宅。娘を風呂に入れて、夕飯は煮物とサラダ、余り物の小鉢。明日は休日だ!

 日曜日は娘の授乳をすませ、朝寝までの間に散歩に連れ出します。すっかり季節も深まってきましたなぁ。お昼はエビとホタテで海鮮塩焼きそばでいいか。午後は1週間分の食材の買い出しに行き、夕方はお父さんの自由時間。手術の予習をして、本を読んでいたらもう夜。大河ドラマを観て、また本を読んで、娘に哺乳して就寝。

 

 ・・・こんなもんでしょうか。

 真面目な話、ポンカンはこの病院で86件(平均週3ペース)執刀。他院での執刀も合わせると、歴代専攻医は3年間平均250件以上執刀を経験できています。心臓血管外科3か月、呼吸器外科3か月、乳腺外科1か月は最低でもローテートし、外傷および小児症例もみなさん不足なく経験できています。一般的に症例が極めて少ない外傷や小児症例などは、ローテ関係なく「(専門医を取るための手術症例が)足りない人!集まれ!」とコールがかかる感じです。外科系の先生は全員症例について気にしてくださっているので、チャンスを逃さず経験しましょう。

 専攻医もどんどん小手術に慣れてくれば、今度は研修医に教える方に回り、研修医の執刀も増えます。そして専攻医は胃から大腸まで、腹腔鏡も執刀しつつロボット手術にも触れる、そんな研修生活になります。ちなみに執刀症例で特徴的なものの一つが腹腔鏡下直腸固定術で、年間70症例程度の手術があり、直腸周囲の剥離をどんどん経験していけます。「文章はフザけてるけどだいたいこんなもんですね。私は上の先生にとにかく相談しやすい科であることが伝わればと思います」と4年目専攻医の談。命の現場は日々千変万化。ヒマな時、疲れた時は休んで、日々の反省をみんなでシェアして。これを読んでいるまだ見ぬ駆け出し外科医へ、愛をこめてこの駄文を結びます。あ、娘の泣き声が・・・。

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