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研修医日記

RESIDENT DIARY

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研修医生活折り返し

研修医生活折り返し

みなさんこんにちは。

今回研修医日記を担当させて頂く研修医一年のAです。気づけば二月ももう最終日、研修医生活一年目も終盤に差し掛かっています。

 

突然ですが、皆さん休みの日は何をして過ごされているでしょうか。私は映画館に足を運びポップコーン片手に赤い椅子に深く腰掛けることが最近の一番の楽しみになっています。どれだけ疲れていてもひとたび映画が始まれば疲労や悩みも忘れて、映画の世界に入り込み、映画館から再び出てくるころにはまた頑張ろうという気持ちになれて、とてもいい時間を過ごせているなと思います。

最近観た映画で特に心に残ったものは『コーダ あいのうた』です。コーダとはChildren of Deaf Adultsの略語、つまり耳の聞こえない親から生まれた子供という意味だそうです。耳の聞こえない家族の中でただひとり耳が聞こえ、美しい歌声を持つ主人公が、家族とすれ違い、ぶつかり、葛藤しながらも共に支え合い夢を叶えようと進んで行く、切なくも心温まるお話でした。とりわけ印象に残ったのは、物語の終盤、主人公のハレの舞台を家族たちが観にゆく場面です。ここではじめて、終始主人公の視点で進んでいた物語が、父親の視点へと切り替わります。つまり無音になるのです。美しい衣装を着て歌を歌っている主人公と、その歌声を聴き涙を流す他の観客たちの中で、父親は戸惑うようにあたりを見回します。

その場面を観て、「ああ、そうだお父さんが耳が聞こえていなかったのだ」とはじめからわかっていたつもりでいたことを、はじめて気付かされました。

医療者として日々たくさんの方々と関わる中で、自分とは異なる価値観や立場の方を理解し寄り添うことはとても難しいと感じます。同じ医療者という立場であっても、人によって患者さんや病気を違った角度から見ていて、日々自分の思い込みや、新しい視点に気づかされます。それも私の疑問に対して真摯に向き合い話をしてくださる先生方、コメディカルの方、同期の優しさや環境のお陰です。これから働く研修医の先生や、見学に来る学生の方にもこういった魅力が一つでも多く伝わればと思います。

 

下の写真は研修生活の中で撮った写真です!

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