初期研修2年目の田中都です。
7月に地域医療研修で沖縄県八重山諸島の小浜島に行ってきたので研修医日記に書かせていただくことになりました！
小浜島は人口600人、島は商店(スーパーはありません)と郵便局が1つずつあり、後は農地とさとうきび畑と牧場が広がっています。島にはリゾートホテルが3つあり、島民の過半数はリゾートホテルスタッフのため観光業が盛んな島です。この島に唯一の医療機関として小浜診療所がありこちらで研修させていただきました。
小浜診療診療所は医師1人、看護師1人、事務さん1人の3人体制で、全科walk in・定期外来・急変対応を担っています。研修中の平日は8:30-17:00が基本勤務時間で、外来診察・創傷処置・予防接種などを担当し、時々往診に行きました。研修中は内科からマイナーまで幅広い分野の診療を復習することが出来ました。研修1週目の土曜日、看護師さんと島内を観光していたところリゾートホテルに家族で宿泊していた男児が頭部外傷でオンコールがかかってきました。診察すると徐行中のカートから転落し頭部に4cmほどの縫合が必要な傷がありました。意識レベルは清明でしたが骨折を否定しきれなかったため、石垣島のCTが撮影できる病院に船搬送しました。普段はCT・MRI・採血結果まですぐに分かる病院で働いているためこのような環境は始めは戸惑いましたが、身体診察や問診を丁寧にすることで何とかカバーをしました。後から確認したところCTでは異常がなく、石垣島で縫合処置を行い無事に残りの旅行時間を過ごせたそうで安心しました。研修中は診療以外にも先生から患者教育・解釈モデルなど総合診療に不可欠な考え方を教えていただきました。日曜はお休みをいただき、西表島・由布島・竹富島3島ツアーに参加し観光を楽しむことができました。沖縄の離島はそれぞれに診療所があり、島ごとに住人の特色が異なるため特徴や課題が異なることも分かりました。宿泊は島の民宿に泊まり、島料理や地元の方々と沢山交流することができました。
地域医療研修は1年間都会の病院を経験してからあるので、両者の違いをよく分かりながら研修できると思います。総合診療にどっぷりつかれたこと、小浜島での生活を経験でき大変充実した研修でした！！