研修医日記
RESIDENT DIARY
呼吸器外科の診療科日記を御覧いただきありがとうございます。
当科診療についてご紹介させていただきます。
呼吸器外科は心大血管を除く胸部疾患全般の外科治療を担当しています。扱う疾患としては悪性疾患では肺腫瘍として原発性肺癌・転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍では胸腺腫・胸腺癌・胚細胞性腫瘍などです。良性疾患としては自然気胸・過誤腫などの良性肺腫瘍・気管支原性嚢胞や神経原性腫瘍などの良性縦隔腫瘍・膿胸・外傷性血気胸など多岐にわたります。当院は地域がん拠点病院として多くの悪性疾患の患者さんに取り組んでいるとともにに、三次救急病院として多発外傷や急性膿胸などの緊急対応が必要な患者さんも多く幅広い疾患を経験できます。
現在、常勤医3名と非常勤3名(手術応援)・外科専攻医・初期研修医ローテーターで診療に当たっています。年間200件強の全身麻酔下手術を行っておりローテーターの先生たちにも多くの手術経験をしていただいております。1例以上は必ず執刀もしていただいています。大学病院やがんセンターなどと比べますと少数精鋭ですから、ローテーターの先生たちとは距離の近い関係で一緒に診療しています。
当院は診療科が33科そろう大学病院レベルの総合病院ですのであらゆる合併症を持った患者に対応しています。合併症を持った患者さんの管理にはそれぞれ専門医の適切な介入が重要です。糖尿病・人工透析の必要な慢性腎不全・狭心症などの合併症を持った患者さんでは緻密な管理を必要とする周術期治療を行いますので貴重な経験になると思います。また、手術では病状により開胸手術・胸腔鏡下手術・ロボット支援下手術を行っており現在の日本の呼吸器外科で行っているすべての手術に対応しています。気管支形成手術や心臓血管外科と共同での大血管合併切除など症例は少ないですが難易度の高い手術にも対応しています。
全国規模の学術集会では年間10演題前後を報告しています。毎年ではありませんが海外での学会報告や英語論文発表も行っています。ローテーターの先生たちも希望されれば学会報告を行っていただいており、2023年度では初期研修医の先生に第64回日本肺癌学会学術集会で報告していただきました。また全国の大学病院やがんセンターが所属している日本臨床腫瘍研究グループ (JCOG)・西日本がん研究機構(WJOG)に一般病院ながら所属し多くの臨床試験に参加して症例登録を行っていますので最新の知見の現場に接することができます。
小生は本コースの責任者を担当していますのでご紹介させていただきます。
昨今では外科医希望者が減少しており、日本外科学会などでも危機感を抱いております。
このままでは将来、手術待機患者が増加し十分な医療が提供できない事態もあり得なくない状況です。ただ、学生の方々に伺うと外科を専攻することも選択肢として考えていらっしゃる方は少なくありません。おそらくいざ初期研修を行ってみるといろいろなところでハードルを感じて断念してしまっているようです。そこで初志貫徹していただけるよう外科コースを設置しました。カリキュラムについては本ホームページの初期研修医募集サイトをご参照ください。一般コースでも選択すれば履修可能なカリキュラムですが外科医をめざすならと吟味して作成しております。さらに月一回のハンズオンセミナーも企画しており、年度末には一年の成果を試すべくウエットラボでの執刀を行っていただいています。研修した先生たちからはうまくできて達成感を得られた場面と、技量不足を痛感する場面を経験して、さらなる修練に取り組む意欲につながったと評価していただいています。ほとんどの研修医がその後外科医への道を選ばれており、半数の先生方は当院での外科専攻医コースに進んでいただいております。
アクセス情報ACCESS
〒221-0855
神奈川県横浜市神奈川区三ツ沢西町1-1
バスでお越しの方
バス停「市民病院」下車 ※令和2年5月2日に新設
・横浜駅西口から 市営87系統又は34系統(平日の日中のみ)
・東神奈川駅から 市営88系統(東神奈川駅西口~東横反町駅前~三ツ沢上町前~市民病院)
・保土ケ谷区内や相鉄線沿線から 208系統(横浜駅西口~和田町~市民病院)
バス停「三ツ沢総合グランド入口」下車 徒歩1分
・横浜駅西口から三ツ沢総合グランド経由のバスに乗車
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