横浜市立市民病院

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~南フランスの風。~

夏の煮込み料理 ラタトゥイユ

材料【4人分】
ゆでタコ 200g (カットし薄力粉を薄くまぶす)
パプリカ(赤・黄) 各1ケ (2cm角にカット)
ズッキーニ 1本 (2cm角にカット)
茄子 2本 (2cm角にカット)
ピーマン(緑) 2ケ (2cm角にカット)
玉ねぎ 小1ケ (2cm角にカット)
オリーブオイル 60cc  
トマトホール缶 1缶 (約400g分)
タカの爪 1/2本  
ニンニク 小さじ1 (みじん切り)
粉末ブイヨン 小さじ1  
タイム 1枚  
ローリエ 1枚  
少々  
胡椒 少々  
パセリ 少々 (みじん切り)
作り方
  1. 材料をカットします。タコ、ズッキーニ、茄子、パプリカ、ピーマン、玉葱は大きさをそろえて2cm位にカットします(大きさをあまり気にしないで構いません)。
  2. 玉ねぎに少し塩をして軽くまぜサランラップをして電子レンジで3分位加熱します。

    ※電子レンジで効率よく甘みを引き出せます
  3. トマトホール缶はミキサーにかけます。

  4. 鍋にオリーブオイル、ニンニクのみじん切り、タカの爪を入れ火にかけます。タイム、ローリエを入れ、2の加熱した玉ねぎを加えかるくソテーし、3のミキサーにかけたトマトを加えかるく下味をつけひと煮立ちさせます。

    ※最初は中火、徐々に弱火へ!
    (焦がさずに香りを油へ移すため)
  5. フライパンでタコ、パプリカ、ズッキーニ、茄子、ピーマンを別々に炒め、かるく塩・胡椒をし、4の鍋に入れていきます。すべて合わせ一度沸騰させた後、弱火でコトコトと15分程煮込みます。

  6. (油通し)(5)の野菜をそれぞれ炒める代わりに、油でさっと揚げる(油通しする)と色合いがよくなります。

    ※余分な油はクッキングペーパーなどに吸わせる
  7. 大きめのグラタン皿などに入れ、パセリのみじん切りをふり、出来上がりです。

 

★シェフのインタビュー

今回のレシピについて~シンプルなのに奥が深い…ラタトゥイユ~
総料理長
ストラスブール・ストラスジュール
オーナーシェフ 小山 英勝 氏

ラタトゥイユは南フランス「プロヴァンス地方」の郷土料理です。あまりにポピュラーなお料理となりましたので、ご存知の方もきっと多いかと思います。このお料理をプロとして数えきれないほど作り、食べてきた中で、トマトやズッキーニ、なす、パプリカ、タコを用いて夏らしく、私が一番おいしいと思われる作り方で煮込んでみました。

料理のコツは食材の持っているうまみを手際よく、丁寧に引き出すこと
総料理長

ぜひみなさまにご家庭で作っていただきたいのですが、その前に一つだけポイントをお伝えします。カレーを例に考えてみましょう。最初にお肉を炒めますが、鍋の大きさに対して「たくさんの材料」を「一気に」入れてしまうことをよく目にします。この場合、肉の表面の焼き色が付く前に、美味しい肉汁が出て煮えてしまいます。これでは仕上がりの見た目はカレーでも、決して香り豊かな美味しいカレーにはなりませんよね。
お料理作りに大切なのは、①食材一つ一つの特徴を理解し十分に引き出すこと、②「切る、炒める、焼く、煮る、揚げる」などの調理作業には必ず理由があることです。「どうしてそうするのか?」を食材の特徴とバランスを照らし合わせて考えながら、丁寧に調理することで必ずおいしく出来上がります。このラタトゥイユも同じです。それぞれの食材が持っているうまみや甘みを十分に引き出してあげて、それらが一体となって美味しい一皿に仕上がります。同じ鍋で野菜を一緒に炒めてしまうレシピをよく見かけますが、水分の多い野菜を後から後から加えていっても、決して同じように炒まることはなく、バランスが悪くなります。たとえば、油と相性が良い茄子の特徴は、最初に油をどんどん吸ったあとに自ら油を放出していき、美味しい焼き色がついてゆきます。弱火でたっぷりと油を吸った食感のよくない茄子と、さっと手早く必要にして少量の油を吸った美味しい茄子とでは、味もさることながら、カロリー的にもかなりの差があります。余談ですが、中華料理の「油通し」という技法がありますが、これは本当に理にかなった調理法です。

食生活を大切に
総料理長

食事とは、生命を維持する(栄養を摂る)目的が大きいかもしれませんが、生活の中(食生活)で考えますと、さまざまな意味合いが込められていると思います。
たとえば、見た目の美しさや美味しさといった文化・芸術的なもの、愛する人や大切な人へ思いを込めて作る、和気あいあいに食べるといったコミュニケーションの場、健康を維持するための自然科学的なことなどでしょうか。
生活習慣病の予防が大切といわれている近年、お料理は「身体に優しく、かつおいしい」がキーワードだと思います。ぜひこれからもみなさまと一緒に一日でも、一皿でも多く、心を込めた手作りのお料理を一緒に作ってまいりましょう。

★栄養士からのアドバイス

栄養士

フランスパンと共に、パスタソースに、またホタテなど魚介類のグリルを添えればおもてなしの一皿にといろいろな食べ方が楽しめます。
1人分が約300g(出来あがり量)とたっぷりありますので、作った当日は温かく、残ったら冷蔵庫に入れ、翌日に冷たいままでも美味しくいただけます。タコの代わりにイカを使ったり、野菜だけでも美味しく作れます。
野菜料理に困ったら、ぜひ試してみたい一品です。

今回使用した材料の栄養ひとくちメモ

トマト
β-カロテン、ビタミンC・Eと3大抗酸化ビタミンを含み、動脈硬化やがん、老化などの予防に役立ちます。
赤い色素リコペンにはβ-カロテンやビタミンEよりも強力な抗酸化作用があるといわれています。
また、うまみ成分であるグルタミン酸を比較的多く含み、魚介や肉類に含まれるうまみ成分のイノシン酸やコハク酸と一緒になると、相乗効果でうまみをより強く感じることができます。

パプリカ・ピーマン
トマトと同様にβ-カロテン、ビタミンC・Eを含み、ビタミン様物質であるヘスペリジンはビタミンCの吸収を助けます。

タコ
低エネルギーで高たんぱく質・低脂肪の食品です。
豊富に含まれるタウリンは、血中脂質のバランスを改善したり、肝機能を高めたり、血圧を下げるなどの効果が報告されています。

オリーブオイル
一価不飽和脂肪酸であるオレイン酸を多く含みます。オレイン酸は酸化しにくい性質があり、善玉コレステロール(HDL-コレステロール)を下げずに総コレステロールを下げる働きがあるといわれています。

今回の料理を取り入れたエネルギー700kcal未満、塩分3g未満の参考メニュー

ラタトゥイユ(レシピ1人分の1/2量)ホタテ貝柱など魚介のグリルを添えて
キャベツのミルクスープ
フランスパン(90g)またはごはん茶碗1杯(150g)

最後に栄養士からひとこと

食品にはそれぞれに優れた栄養成分がありますが、体に必要な栄養素をすべて含む食品はありません。さまざまな食品を組み合わせて食べることで、多様な栄養素を満たす食事につながります。