横浜市立市民病院

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診療科・部門

呼吸器内科

診療科紹介

岡本 浩明 医師

呼吸器内科に来院される患者さんは主に胸部レントゲンの異常な影や、咳、息切れ、胸痛をきっかけに紹介受診されます。その中には喘息や肺炎など比較的よく目にする疾患もあれば、肺がんのようなきわめて専門的な診断治療を要するものまで多岐にわたります。当科では医師・看護師・薬剤師・臨床工学技士など多職種で密に連絡をとり、チーム医療で来院された方が安心して療養できるよう努めております。
特に当科では肺がん診療に力を入れております。肺がんの診断・治療は日進月歩の進歩があり、常に最新の知見に精通した病院を受診されることは患者さんにとって最も大事な一歩です。がん遺伝子分析に基づいた個別化治療を推進し、時に有望な新薬の治験も提案いたします。また日本最大の臨床試験グループ(JCOG)に所属し、データに基づいた最適治療の研究実践が可能な神奈川県でも数少ない病院のひとつです。患者さんとの対話に基づいた安心できる医療を提供いたしますので、おかかりの先生から肺の病気が疑われると言われた際は是非当科にお手紙をいただき来院されてはいかがでしょうか。

外来のご案内

月曜日から金曜日まで毎日、初診と再診を行っています。初診は午前中のみです。詳しくは担当医師一覧をご参照ください。

実績

平成26年度の呼吸器内科と腫瘍内科併せての延べ入院患者数は、21,043人(1日平均入院患者数57.6人)でした。 急性期病院としての性格上、平均在院日数は14.2日前後となっています。
肺がん診療
1. 肺がんの診断
  • 気管支鏡による診断
    呼吸器内視鏡専門医3名(指導医2名)を擁し、毎週火曜日、木曜日、金曜日の午後に気管支鏡による検査を日常的に行っており、肺がんの確定診断とそれに続く治療の決定を速やかに行っています。毎年平均350件前後を実施しています。
  • 各種画像による診断
    当院で施行できるCT、MRI、PET、RI(骨シンチなど)等の画像診断手法を活用し、診断と治療方針の決定に役立てております。 さらに、気管支鏡などで診断が困難な場合には、CT透視下での肺生検を行うことで診断率の向上を図っています。
  • がん検診センターとの連携
    当院併設のがん検診センターでは、肺がん検診を常時実施しており、毎年20人前後の肺がん患者さんが発見されています。希望者にはヘリカルCT検診を導入しており、間接写真では写らない微小肺がんも発見され成果を上げつつあります。間接フィルムでの肺がん発見率は、0.24%(学会標準は0.009%)であり、高い精度を誇っています。
2. 肺がんの治療
  • 平成26年度の新規肺がん患者数は切除症例を含めて232人でした。
    新規肺がん患者の初診から入院までの期間はほとんど数日以内、確定診断及び治療方針の決定まで、おおよそ10日前後です。

    治療方針の決定については、週1回のカンファレンスに呼吸器内科医のみならず呼吸器外科医、放射線治療医、看護師、薬剤師が参加し、合議の上で治療方針を決定しています。
    患者さんとご家族の面談には出来るだけ時間をかけ、治療の実施にはご本人の文書による同意が必須となっています。
    セカンド・オピニオンをご希望の患者さんには、紹介状や資料を用意し、他の施設へ紹介しております。
  • 専門医と所属学会
    呼吸器内科に係わる常勤医師及び後期研究医は9名在籍し、うち2名は腫瘍内科を兼務しています。当科は日本呼吸器学会日本呼吸器内視鏡学会より教育指導施設の認定を受け、日本臨床腫瘍学会からも病院全体として教育指導施設の認定を受けています。主な所属学会と専門医の内訳は、日本呼吸器学会の専門医6名(うち2名指導医)、日本呼吸器内視鏡学会の専門医3名(うち2名指導医)、日本臨床腫瘍学会のがん薬物療法専門医2名と暫定指導医1名、日本内科学会の認定医8名(うち専門医1名)であり、その他に、米国臨床腫瘍学会(ASCO)会員3名、欧州臨床腫瘍学会(ESMO)会員4名、世界肺癌学会(IASLC)会員3名となっています。
     学術活動については、当科は国内学会のみならず、国際学会にも積極的に演題発表を行い、新しい治療の開発に貢献しています。
  • 肺がんの内科的治療について
    当科は地域基幹病院の呼吸器内科として、呼吸器疾患全般の診療に携わっていますが、特に力を注いでいるのは肺がん診療です。わが国で肺がんは全がん死の第一位であり、国民病といっても過言ではありません。当科は日本臨床腫瘍研究グループ (JCOG)胸部腫瘍研究グループ(TORG)東京がん化学療法研究会(TCOG)西日本がん研究機構(WJOG)、北東日本研究機構(NEJ)等の複数の研究グループに所属し、新しい内科的治療(抗がん剤や放射線)の開発や、承認前の新規薬剤の治験に積極的に携わっています。また、肺がん患者さんは高齢であり、様々な合併症を持っています。当科は肺がんのみならず一般呼吸器内科にも精通しており、他科の専門医も充実しています。したがって、がん治療中に合併症が悪化しても、すぐに他科のコンサルトが可能です。実際、他院が合併症や高齢を理由に治療を断った患者さんを、当科は引き受けており、その治療成績も悪くありません。これはまさに当科の強みと考えています。
    もちろん当科は肺がんだけではなく、一般呼吸器疾患もすべて受け入れ可能です。
  • 放射線治療
    放射線によるがん治療は、抗癌剤との組み合わせによるものから末期がんを対象にした除痛・症状緩和を目的としたものまで多岐にわたります。
    当科でのカンファレンスには放射線治療科治療医も参加しており、常に密な連携の元に、患者さんに最適な治療が行える体制を整えています。
  • 外科的治療
    平成26年度の新規肺がん患者数は232人であり、そのうち80人弱が切除症例で呼吸器外科へ転科しています。
    最近は術前診断の困難な微小肺がんに対しては、診断と治療を兼ねて、最初から呼吸器外科へ胸腔鏡下肺生検(VATS)を依頼することも多くなっています。
    呼吸器内科呼吸器外科は同じ西4階病棟であり、医師間の連携もスムーズです。
  • 緩和医療
    身体的・精神的苦痛を有する進行がん患者さんに対しては、緩和ケア科医師、看護師、薬剤師、など複数の職種から構成される緩和ケアチームが関与し、症状緩和を図っています。
    また、除痛・症状緩和を目的とした放射線療法なども行っています。
その他の呼吸器疾患
もちろん当科は肺がんだけでなく、一般呼吸器疾患もすべて受け入れ可能です。
  • 気管支喘息
    気管支喘息は吸入ステロイドを早期に導入し、ガイドラインを遵守した適切な治療を行っています。適切な管理を受けている患者さんが増えた影響で、喘息発作の緊急入院数は10年前と比較し明らかに減少しています。一方、病診連携の観点から、救急受診歴が少ない安定した患者さんであれば、逆紹介を推奨しておりますのでご理解ください。
  • 間質性肺疾患
    間質性肺疾患には、適応があれば気管支鏡や開胸肺生検を行い、ステロイド、免疫抑制剤、線維化抑制剤の適否を検討します。
  • 睡眠時無呼吸症候群(SAS)
    SASが疑われる患者さんには、簡易睡眠ポリグラフを外来で実施し、確定すれば持続陽圧呼吸器(CPAP)を導入します。
    ただし検査結果によっては、他院に再検査を依頼する場合があります。
  • COPDおよび慢性呼吸不全
    当科で在宅酸素療法を受けている患者さんは約100人程度です。
    肺炎合併や慢性呼吸不全急性増悪などの緊急時には、いつでも入院可能なバックアップ体制をとっています。
  • クリニカルパスの活用
    気管支喘息、慢性呼吸不全患者さんの在宅酸素療法導入、自然気胸、化学療法については、クリニカルパスを用いて診療の効率化を図っています。
  • 急性期病院として
    当院は急性期病院で救急車を全面的に受け入れているため、寝たきりの患者さんの誤嚥性肺炎の搬送は少なくありません。治療のゴールは、2週以内に在宅あるいは元の施設へ戻すことですが、様々な理由により退院が困難な場合には、転院を勧めることになります。在宅の場合には、訪問看護ステーションや往診医と連携し、在宅への移行の円滑化を図っています。
    その他の詳しい紹介は、こちらをご覧ください。

その他の情報

病棟スタッフ(西4階を中心に)
肺がんの患者さんが多いのですが、病棟の雰囲気は明るく、患者さん一人一人の治療への前向きな参加を、スタッフみんなでサポートしています。
入院中は治療に差し支えない程度に外出や外泊、あるいは散歩など、個人の生活の希望を重視しています。また服薬指導が必要な患者さんには病棟薬剤師による服薬指導を随時行っています。
呼吸器内科/腫瘍内科の求人情報(臨床研修医、内科専門研修医、常勤医)
当院は厚生労働省の臨床研修病院の指定を受け、多くの専門医・指導医の緊密な相互連携のもと最新の医療、教育が受けられると研修医にも人気の高い病院です。呼吸器内科においてもその専門性を生かし、肺癌、救急呼吸器疾患、呼吸器一般に関し、研修医の先生に幅広く研修をして頂ける体制となっているものと考えます。特に多い入院患者さんは肺癌ですが、エビデンスに基づいた日常臨床のみならず、日本臨床腫瘍研究グループ (JCOG)、胸部腫瘍研究グループ(TORG)等の複数の研究グループに所属し、様々な臨床試験や、承認前の新規薬剤の治験にも携わっています。新しい治療方法の開発に携わっていくことは、臨床医としてのスキルアップにつながるのみならず、学術的な点での刺激を常にうけることができると思います。
呼吸器内科カンファレンス、呼吸器外科との合同カンファレンスはもとより、病理検査部・呼吸器内科・呼吸器外科の合同の病理カンファレンス、週1回の英語論文の抄読会、月1回の木曜に肺癌を読む会(専門医による講演会および画像読影会)、週3回の気管支鏡検査などにより、臨床技術の向上を目指しています。初期研修医は常時2-3名が当科を研修しております。
卒後3-5年までの内科専門研修医(従来の後期研修医)には、積極的に呼吸器関連学会の総会での発表や、英語論文を含めた論文作成の指導を行います。当院での研修により、内科学会、呼吸器学会、呼吸器内視鏡学会、臨床腫瘍学会などの専門医資格の取得が可能です。当科では内科専門研修の終了後は、常勤医への昇格が基本です。一方、研修中もしくは終了後に他施設への就職を希望された場合には、当科の人脈をフルに生かし責任を持って、大学病院・専門病院・一般病院への就職の斡旋を行いますので、ご安心ください。
常勤医(卒後6年以上)の採用も積極的に受け入れています。ご興味のある方は、当院呼吸器内科(腫瘍内科)もしくは総務課職員係までご連絡ください。
連携大学院制度 (New!!)
2017年4月から横浜市立大学医学部臨床統計学教室(山中竹春教授)と当科の間で、連携大学院制度が発足しました。当科で内科専門研修医もしくは常勤医として通常勤務しながら、医学博士号が取得できる画期的なシステムです。日常臨床と先駆的な治療や研究を両立できる病院は、それほど多くはなく、当科ならではの特徴です。ご興味のある方は、是非ご連絡ください。
病診連携についてのお願い
1.患者さんへ
  • 外来診療
    原則として初診には他の医療機関からの紹介状が必要で、再診には予約が必要です。
    初診は月~金の午前、再診は月~金の午前と午後です。
    セカンドオピニオンについても、紹介状を持参していただき、相談していただくことが可能です。
2.開業医の先生へ
  • 連携について
    地域のかかりつけ医より紹介を受けて受診された患者さんにつきましては、原則として病状のコントロールがつき次第、かかりつけの先生へ逆紹介させて頂いております。
    急性期病院としての性格上、当院外来における長期間のフォローアップは難しく、開業医の先生との密な連携により、継続的な経過観察を行っていくこととなります。
    この点について患者さんとその御家族におかれましてはご理解をお願い致します。
    また、末期がんの患者さんや寝たきりの患者さんが、退院または転院待ちで在宅療養となる場合も、当院の患者総合サポートセンターを通じて、地域の在宅訪問看護ステーションと往診医への連携を密にとり、在宅への移行の円滑化を図っておりますので、ご相談ください。
  • 勉強会について
    当科は8月と12月を除く毎月第二木曜日午後7時―9時に当院講堂で、「木曜日に肺がんを読む会」を定期的に開催しています。
    胸部レントゲンの読影や呼吸器疾患に関する講演を開催し、開業の先生方との連携に努めております。
    開業医の先生方の積極的なご参加をお待ちしています。

医師紹介

担当医師一覧

呼吸器内科Dr

外来担当医師一覧はこちら

岡本 浩明(オカモト ヒロアキ) 部長(がんセンター長 腫瘍内科長兼務)
卒業年:
昭和59年
専門:
呼吸器内科、腫瘍内科
取得資格:
日本内科学会総合内科専門医、日本呼吸器学会専門医、日本呼吸器内視鏡学会専門医(全て指導医)、日本肺癌学会評議員(中皮腫ガイドライン小委員会委員)、日本臨床腫瘍学会協議委員、JCOG(効果安全性評価委員会委員長・運営委員など)、TORG理事、横浜市立大学大学院客員教授
下川 恒生(シモカワ ツネオ) 医長
卒業年:
平成12年
専門:
呼吸器内科
取得資格:
日本内科学会認定医、日本呼吸器専門医・指導医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本呼吸器内視鏡学会専門医
中村 有希子(ナカムラ ユキコ) 医長
卒業年:
平成12年
専門:
肺がん診察、気管支鏡検査
取得資格:
日本内科学会認定医、総合内科専門医、日本呼吸器専門医・指導医、日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医・指導医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医
石井 真理(イシイ マリ) 医長
卒業年:
平成13年
専門:
肺がん診察、気管支鏡検査
取得資格:
日本内科学会認定医、総合内科専門医、ICD、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医・指導医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本呼吸器専門医
上見 葉子(アゲミ ヨウコ) 副医長
卒業年:
平成16年
専門:
呼吸器内科
取得資格:
日本内科学会認定医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医、日本呼吸器専門医
三角 祐生(ミスミ ユウキ) 副医長
卒業年:
平成19年
専門:
呼吸器内科
取得資格:
日本内科学会認定医
宮崎 和人(ミヤザキ カズヒト) 医師
卒業年:
平成23年
専門:
肺がん
取得資格:
日本内科学会認定医