横浜市立市民病院

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診療科・部門

放射線診断科

診療科紹介

勝俣 康史 勝俣 康史 医師

放射線診断科医師は、放射線技師や看護師と協力してCTやMRI、RI、PETなどの検査を行い、得られた画像を細かく観察して診断結果を主治医に報告する仕事を行っています(画像診断)。患者さんを直接診察する機会は少ないですが、間接的に私たちは全科の患者さんと関係があると言えます。各科の診療を裏から支える専門家集団で、主な仕事は以下のとおりです。

1.主治医が患者さんを治療するのに必要な情報を、正確、迅速に収集します。その際には患者さんの負担がなるべく少ないように、また、患者さんが安心して検査を受けられるように心がけています。
2.検査の際に、必要により造影剤・アイソトープなどの検査薬の注射や監督を行います。
3.検査後に、画像を高精細モニターで観察し報告書を作成します(これが最も重要な業務です)。
4.血管撮影という診断技術を用いて、がんの治療や出血を止める治療(IVR)を行います。
5.各科とは定期的に検討会(カンファランス)を開いて、診断に問題はないか、治療後の経過は順調か、など確認しています。また重症の患者さんについては、すぐに主治医に連絡をとって治療が遅れないように注意しています。

  • 私たちが検査を行い、報告しているのは、次の検査です。
    CT、MRI、RI(シンチ)、PETおよび血管撮影やX線写真の一部です。頭のてっぺんから足の先まで、文字通り全身が診断の対象になります。
  • 主治医が知りたいことを、正確、迅速に調べるために検査計画を立てます。
    例えばCTでは撮影範囲、撮影断面の厚さ、造影剤使用の必要性、造影剤注射後の撮影タイミングなど、一見同じように思える検査でも患者さんごとに細かく変えており、オーダーメイド的な検査を行っています。検査室では、受付、看護師、放射線技師、画像診断医がチームとして働いています。実際に検査機器を操作したり、患者さんを検査台に案内するのは放射線技師ですが、画像診断医は撮影の方法を指示し、検査が順調に行われるように気を配っています。
  • 患者さんの負担の少ない検査を行います。
    画像診断にはさまざまな検査があり、検査を多く行えば情報は増えますが患者さんの負担(精神的、肉体的、経済的)を考えると望ましいことではありません。画像のプロとして治療方針を決めるのに本当に必要な情報を最小の負担で得るのが、私たちの仕事です。
  • 検査の際に造影剤などの検査薬を注射します。
    他の薬剤に比べて副作用は非常に少ないですが、ごく稀に嘔気、嘔吐、血圧低下などが起きることがあります。危険を少しでも避けるために、検査前にはいろいろな質問させて頂きます。煩わしいかもしれませんがどうぞご協力ください。
  • 検査が終わると、得られた画像をモニターで見ながら報告書を作成します。
    これが最も時間がかかる大切な業務です。外来や病棟にある装置よりも高性能なモニターを5~6面使って診断します。過去の画像や血液検査なども参考にします。判断が難しい場合は、次にどの様な検査が必要か、あるいはすぐに手術を行った方がよいか、など治療にも踏み込んで主治医と相談します。
  • 血管撮影という技術を用いて、患者さんの治療します。
    がんを栄養する動脈に抗癌剤や塞栓物質を注入したり(動注、塞栓術)、出血している動脈を閉塞させたり(塞栓術)するIVRという業務も行っています。手術に比べて患者さんの負担が少ないので、状態が悪い場合にも行うことができます。

詳しい紹介は、こちらをご覧ください。

外来のご案内

通常の外来診療はありません。
地域の病院や診療所医からの検査のご依頼は、患者総合サポートセンターが窓口になります。

実績

平成26年はCT 27,328件、MRI 8,574件、RI 2,707件、PET 1,180件の検査をしています。そのうち95%には翌診療日までに私たちの読影報告書が添付されています。
救命救急センターと病院のCTをあわせて急患のCTも毎日20~25件行っており、なるべく早く主治医に報告するようにしています。

医師紹介

担当医師一覧
外来担当医師一覧はこちら
勝俣 康史(カツマタ ヤスシ) 部長
卒業年:
昭和55年
専門:
画像診断
取得資格:
日本医学放射線学会放射線診断専門医、日本核医学会専門医、PET核医学認定医
大越 隆文(オオコシ タカフミ) 部長
卒業年:
昭和58年
専門:
画像診断
取得資格:
日本医学放射線学会放射線診断専門医
軽部 美佐子(カルベ ミサコ) 部長
卒業年:
平成10年
専門:
画像診断
取得資格:
日本医学放射線学会放射線診断専門医
鳥井 郁夫(トリイ イクオ) 副医長
卒業年:
平成12年
専門:
画像診断
取得資格:
日本医学放射線学会放射線診断専門医
丹内 啓允(タンナイ ヒロミツ) 臨床研究医
卒業年:
平成25年
専門:
画像診断
取得資格:
マンモグラフィ読影認定医

放射線診断科Q&A

CTとは
画像

Computed Tomographyの略です。
X線装置が体の周囲を回転しながら撮影し、寝ているだけで体の輪切りの画像(tomography)をコンピュータが計算して作成します。
検査時間は部位にもよりますが、10~15分ほどです。 詳しくは画像診断部のページへ

MRIとは
画像

Magnetic Resonance Imagingの略です。
強力な磁石を用いて体内の水素原子核の状態を共鳴現象(Magnetic Resonance)を利用して画像化します。
X線は使わないため、放射線被曝はありません。
仰向けに寝ていただければ、いろいろな方向からの体の輪切りの画像を撮ることができます。
痛みなどありませんが、検査時間が20~60分ほどかかること、狭いトンネル状の装置に入ること、大きな音がするのが欠点です。
また、体内に金属があると危険な場合がありますので、検査前に確認させていただきます。
CT、MRIそれぞれに得意とする分野があるので、病気の種類や部位により使い分けることが必要です。 詳しくは画像診断部のページへ

造影剤について

CTやMRIでの造影検査の際に主に静脈注射する薬です。
造影剤を用いなくても十分な場合も多いですが、病気の種類によっては、診断やその広がり、活動性を知るのに大変有効です。
ただし、頻度は少ないですが副作用もありますので、その必要性や危険性を患者さんに十分理解していただくため、使用に先立って、説明同意書をお渡ししています。
お手数ですが、よくお読みになり、署名のうえ、検査当日お持ちください。
不安があったり、気が進まなければ造影剤は使用しませんので、当日、検査担当者にお伝えください。
また、問診結果により、造影剤を使用しない場合もあります。

PET-CTとは

PETはPositron Emission Tomographyの略です。FDGという検査薬を注射するとブドウ糖を多く消費する悪性腫瘍に取り込まれ、そこから陽電子Positronを放出します。更に二次的に発生するガンマ線を体外のカメラで撮影することで、悪性腫瘍の診断をしたり、広がりを診断します。
この装置に更にCTを結合させたものが、PET-CTで、PETとCTの画像を重ね合わせて表示することにより、診断精度を上げることができます。
PETの利点は一度の検査でほぼ全身の検査が可能なこと、特定の腫瘍でなく種々の悪性腫瘍で陽性になることが挙げられます。
今日ではがん診療にはなくてはならない機器と言えます。

画像診断についてのよくある質問

Q1:主治医から造影CTをするように言われましたが、造影剤の副作用が心配です。
A1:造影剤による副作用のうち、入院が必要になるような重篤なものは0.04%と極めて低い発生率ですが、副作用の出現をあらかじめ予想することは困難です。前回の造影CTで副作用がでたり、喘息がある方では少しリスクが増えますので、事前に問診させて頂いています。万が一、副作用が発生した場合はマニュアルに従って適切な処置を迅速に行います。病気を診断して治療につなげるためには造影がどうしても必要な場合もありますので、不安な方は主治医とよくご相談なさってください。検査当日も決心がつかない場合は、CT室のスタッフにお話ください。

Q2:CTやX線撮影など、何回も行っていて被曝が心配です。
A2: 胸部X線撮影での被曝は殆ど心配ありません。CTではX線撮影に比べると被曝が多いですが、数回の撮影ですぐに発癌のリスクを心配する必要は全くありません。さらに多くのCTを撮ってもそれによる発癌の危険率は現に治療の対象となっている病気のリスクに比べれば非常に少ないものです。被曝は最小限にすべきなのは当然ですが、早く病気を治すために適切にCTを利用するのは最終的には患者さんの利益になると思われます。

Q3:PET-CTでがんの検診はできますか。
A3:PET-CTでは、がんの形態を見るのではなく、エネルギーとしてのブドウ糖の消費が盛んな場所を示す検査です。従って、一種類のがんだけでなく全身の種々のがんを一度に調べることができます。検査自体にはつらい点はなく、検診には適した検査と言えますが、胃がんや肝臓がん、腎がんなどPETが不得意ながんもあります。これらに対しては内視鏡や血液検査なども組み合わせる必要があるので、、十分な説明を受け、納得されてから受診ください。当院でも、がん検診センターでPET検診を受け付けていますのでご相談ください。

Q4:CTやMRI、骨シンチなどいろいろな検査を受けるように言われましたが本当に必要ですか。
A4:CTはX線の体内での吸収の差を画像にしています。MRIは磁力を用いて水素原子核のエネルギー放出の状態を画像化しています。骨シンチは骨を作る細胞が活発に活動している場所に検査薬が集まります。それぞれ、全く異なる原理の検査なので、他の代用が100%できるわけではありません。患者さんの症状や検査データなどから、主治医はもっとも早く診断できるように検査を組み合わせます。典型的な画像でないと一つの検査では診断できずに他の検査も行うこともありますが、正確な診断が必要なためです。疑問な点は、主治医にお聞きください。