横浜市立市民病院

戻る
HOME

診療科・部門

臨床工学部

集合写真

臨床工学部では、「安全な医療機器を使用し、安全かつ効果的な医療を提供」することを目標に、12名の臨床工学技士と1名の委託職員で業務に当たっています。

平成19年4月に改正医療法が施行となり、すべての医療機関に、医療機器に係る安全管理体制を確保することが義務付けられました。当臨床工学部では、改正医療法施行前から、院内における医療機器安全管理を図るため、患者さんの生命に直接関わる生命維持管理装置を始めとした重要な医療機器の保守点検、医療従事者に対する安全管理研修を行っています。今後も市民病院内のみならず、地域の医療安全の質向上のために、より一層努力をしていきます。
当院での業務内容は大きく分けると、生命維持管理装置つまり血液浄化装置・人工呼吸器・人工心肺装置・心臓ペースメーカなどの操作をおこなう臨床業務と、院内の医療機器の保守点検や医療機器安全管理研修の実施など、医療機器安全管理業務になります。

臨床業務

臨床業務とは、ベッドサイドにおいて、医療機器を使用した検査、治療業務を言います。臨床工学技士は、チーム医療の一員として、患者さんの病態把握に努め、より安全で効果的な治療を行います。

臨床工学技士は業務分野別に担当を決めて業務を行っていますが、患者さんの急変時などの緊急時には機動的かつ迅速な対応を行っています。また、生命維持管理装置を使用している重症患者さんに対する治療や経過観察、医療機器等のトラブルなど、緊急を要する業務に対応するため、臨床工学技士が24時間体制で病院内に勤務しています。

臨床工学技士は生命維持管理装置などの高度な医療機器を操作するのが仕事ですが、ただ単に機器を操作するだけではありません。医療機器を使用する目的や効果を十分に理解し、患者さんに及ぼす危険性を予測します。そして危険を回避するために、患者さんの病態や合併症を十分に把握、評価しながら医療機器を操作行います。これらの業務は医師の指示のもとに行いますが、医師に対して専門職として治療法の提案を行うこともあります。
生命維持管理装置を使用して治療を受けている患者さんの多くは、重症であり、中には生命の危機にあります。我々臨床工学技士は、医療機器操作や患者さんの病態評価に関する技術、知識のみならず、患者さんやご家族の立場にたった全人的医療を提供いたします。

血液浄化療法業務
血液透析中の写真血液透析中の写真

血液透析室や病棟での血液浄化療法に対応しています。血液透析・血液濾過透析・血漿交換・血液吸着・白血球除去のほか、腹水濾過濃縮灌流や末梢血幹細胞採取を行っています。
重症患者さんに対する緊急血液浄化には24時間対応しています。
なお、当院の血液透析室では超純水透析用水を用いており、透析液水質確保加算2の取得施設となっています。

集中治療業務
呼吸療法呼吸療法

ICU、CCU、NICUにおける急性期管理を行っています。これらの部署では生命の危機にある患者が多く、複数の生命維持管理装置が使用されています。
患者さんを中心に病態生理、治療内容を評価しながら生命維持管理装置を操作、運転します。また、これらの医療機器が安全に使用できるよう、電気や医療ガス設備についての安全管理も行っています。


【集中治療室で使用される生命維持管理装置】

  • 人工呼吸器
  • 血液浄化装置
  • 大動脈内バルーンパンピング駆動装置
  • 経皮的心肺補助装置
  • 除細動器
  • 心臓ペースメーカ
呼吸療法業務
人工心肺中の写真人工心肺中の写真

状態が安定し一般病棟で人工呼吸管理を受けている患者さんに対する呼吸管理を担当しています。さらに、在宅人工呼吸管理や導入のための指導、や患者さんの自宅訪問および使用する医療機器の保守点検を行っています。

体外循環業務
心臓ペースメーカ

冠動脈バイパス術や弁置換手術における人工心肺装置の操作や、救急領域での重症心原性ショック患者に対して行うPCPSやIABP装置の操作に対応しています。

心臓ペースメーカ、植込式除細動器
心臓カテーテル検査・治療業務心臓カテーテル検査・治療業務

新規植え込みやジェネレータ交換時の各種測定や条件設定などのプログラマ操作、新規植え込み後の患者に対する生活指導、月1回の外来などでのチェックを行っています。緊急手術等により臨時の設定変更が必要となった場合にも迅速に対応しています。

心臓カテーテル検査・治療業務
心臓カテーテル検査・治療業務心臓カテーテル検査・治療業務

急性心筋梗塞などの患者を対象とした検査、治療に24時間体制で対応しています。臨床工学技士は、検査、治療中の心電図、血圧などの呼吸、循環に関する状態の監視と記録を行っています。患者さんの状態が重篤な場合には、人工呼吸器、大動脈内バルーンパンピング、経皮的心肺補助法、心臓ペースメーカなどの装置、手法を用いて患者さんの生命維持をサポートします。

医療機器安全管理業務

保守点検業務
保守管理の写真保守管理の写真

院内で使用されている医療機器のうち、生命維持管理装置、手術用機器、内視鏡関連機器など特にア高い安全性の確保が必要な医療機器を集中管理しています。これらの医療機器の総数は約2500台に上ります。これらの医療機器の精度管理や使用状況、期間に応じた保守点検を実施しています。また、これらの実施記録を管理、分析することにより常に保守点検業務の改善を行っています。

教育研修業務
保守管理の写真保守管理の写真

医療従事者が適切に医療機器を使用できるように教育訓練することは、医療安全を行う上で欠かせないものです。臨床工学部では実際に医療機器を使用した操作訓練やトラブル対応訓練を定期的に実施しています。また、他施設や院内で医療事故が発生した場合にはその原因究明および再発防止策を検討し、必要に応じて臨時の研修会を開催し、医療従事者のスキル、安全意識の向上を図っています。

専門性の追求

医療機器研修の写真医療機器研修の写真

・呼吸治療専門臨床工学技士(平成24年度認定) 相嶋 一登
・ペースメーカ関連専門臨床工学技士(平成22年度認定) 大谷 太一

当院では、公益社団法人日本臨床工学技士会が認定する専門臨床工学技士が2名在籍しています。

当院は地域医療支援病院として、特に呼吸治療および不整脈治療分野で地域の臨床工学技士を始めとした医療関係職種に対する教育研修活動を展開しています。
平成25年11月現在、全国で認定された呼吸治療専門臨床工学技士は18名、ペースメーカ関連専門臨床工学技士は178名です。