横浜市立市民病院

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太田純一医師(泌尿器科)が学会総会賞を受賞しました。

太田純一泌尿器科長が、第31回日本泌尿器内視鏡学会総会(2017年11月)において、総会賞(ビデオ部門=手術手技や治療成績を紹介)を受賞しました。
太田医師は「今回、総会賞(ビデオ部門)を受賞できて大変光栄です。これからも患者さん、医療の進歩のため、精進していきたいです」と受賞の喜びを語りました。

 

<受賞の詳細について>
演題は「経尿道的膀胱腫瘍一塊切除は剥離か切除か?術式の標準化に向けて」で、
膀胱がんに対する手術療法についての検討です。膀胱に腫瘍を認めた場合、診断かつ治療目的にまず初めに経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)を行います。これは尿道から挿入した手術用膀胱鏡の先端に付いた切除ループという電気メスを用いて、腫瘍をバラバラに崩して切除する術式です。
この内視鏡手術は腹腔鏡手術よりもずっと以前より行われており、安全に効率よく腫瘍を切除することができる、泌尿器科では広く行われている手術です。しかし、このTURBTは膀胱内再発が少なくないという特徴があります。その原因として元々膀胱がんが「多中心性」といって多発する傾向があることと、腫瘍をバラバラに崩して切除するために、腫瘍細胞が膀胱壁に付着(播種)する可能性が指摘されています。
今回受賞した術式は腫瘍を分解せず、一塊にまとめて切除する方法です。通常のTURBTに対してTURBT in one piece:TURBO などと呼ばれています。
この術式では、癌の深さ(浸潤度)や広がりを正確に診断できることが最大のメリットです。また、腫瘍細胞の播種のリスクを減らし、再発のリスクを減らすことが期待されています。TURBOは通常の切除にくらべるとやや手技が困難なため国内での手術例はまだ少ないですが、当院では2010年から現在まで400例以上の手術実績があります。今回の発表では、当院での豊富な手術経験を踏まえてTURBOを安全に効率よく行う手技を紹介しました。